優先株式の具体的な設計について…

コロナウィルスで多くの産業が影響を受けています。シェアリングエコノミー業界での影響の分析や、新しく生まれてきている世界観をレクチャーします。
今日はコロナがシェアリングエコノミー産業に、与える影響を学んでいければという風に思っています。
ガイアックスの上田です。
同じくガイアックスのアカネです。
同じくガイアックスの小林です。
はい、今コロナがすごく来ています。 シェアリングエコノミーという産業にも、色々な影響がでています。
ちなみに、レオさんとアカネさんは、どんな影響が来ていると思います?
例えば、「物のシェア」だと、直接、物を手渡ししたり、 知らない人と物をシェアするというのは、感染リスクが高いので、 できないなと思います。
そうですね、おっしゃる通りです。 ほかは?
Airbnbもシェアリングエコノミーになります?
はい。
Airbnbも密になってしまうので、 難しいと思います。
そうですね。
一般的にですね、シェアリングエコノミーは 物を貸したりする、という印象が強いので、コロナで、人と人が会えなくなると、なかなかできないんじゃないか? という印象を持っているかなと思います。
このあたりを深掘っていきます。
「シェアリングエコノミー」といっても、大きく2つに分かれます。
リアルのサービスと、オンラインだけで完結するサービス、この2つに分けたいと思います。
まずリアルのサービス、ダイレクトに影響を受けている3つ、旅行・イベント・シェアオフィス関連。
レオさんが言ってくれた民泊ビジネス、そもそも旅行者が減ってるし、海外旅行できない状況の中で、民泊あたりの売上は、急低下しています。
おそらくどこも、今まで1〜2万円だった部屋が、1000〜2000円になっても予約が入らない、あとガイアックスでやっている「TABICA」、という旅行先でガイドをつけてもらうサービス、同じく海外旅行でガイドをつけてもらう 「ロコタビ」といったサービス、こういったところは単純に旅行が減ると、 なかなか売り上げが伸びづらいです。
次にイベント、やっぱり50、100人というイベントは なかなかできないですから、イベント会場をシェアするサービス、プラットフォーマーも、そうですし、ガイアックスもNagatacho GRiD、100〜200人のイベント会場を いくつか持っていますけれども、今はなかなか予約が入ってきません。
3つ目、そもそも皆さん今、オフィスに出社してないので、シェアオフィスというものはですね、これもガイアックスがやっている Nagatacho GRiDですが、月ごとに契約を更新できるの、コロナがスタートした瞬間に、30人の席を予約していた人が、ちょっと10人キャンセルしますということで、 どんどん席を減らしている。
パッと聞くとリアルのサービスって ダメージがあるんですけれども、
逆にポジティブな影響がでているところもあります。
1つはベビーシッターや家事代行。
自宅で仕事をするので、赤ちゃんの面倒や、休校になって 子供達の面倒を見てもらえませんか?といったこと、あと家にずっといると汚れたり 料理を毎日作らないといけないので、家事代行を頼むことも、とても増えています。
これまでこういう文化がなかった人も、気軽に誰かに頼もうというのが 今のご時世かなと思っています。
もう一つ伸びているのがデリバリー。
「UberEats」や「エニキャリ」というサービス、スーパー等から物を運んでくれる「twidy」、コロナになってからデリバリーを頼んだと 思いますが、非常に伸びています。
なのでシェアエコ全部が落ちている ということはないです。
3つ目 これが面白いのは、コロナの影響を受けたんだけれども、形を変え、サービスが伸びている例もあります。
例えばスペースシェア関連、なかなかイベントでは使ってもらえない、ただ自宅の近くで、自宅で仕事するのはなかなか大変だから、自宅の近くで空いてる部屋を借りる、空いているイベント会場を借りてワークスペースにする。
あと駐車場シェア、例えば野球場とか、コンサートホール近くの駐車場シェアは、なかなか伸びないんですけども、実の別のところで伸びています。
どういうとこで出てくると思います?
駐車場シェアの話ですか?
はい。
都会ですかね 人と触れあうのが不安だから、車で移動したい人達が駐車場を使う。
そうなんです。
実は通勤で車を使う人が増えていて、公共交通機関使いたくないからマイカーで行く、という人が増えていて、結果的に、駐車場のニーズが高まっています。
飲食業関連のシェアエコも形を変えています。
例えば非常に伸びているキッチントラック、オフィスの近くにトラックがあって、お弁当を買えますというサービスは、今、オフィス街から、住宅街に移動して売っています。
「タイミー」という飲食店が混んでる時に、アルバイトのスタッフを派遣できるサービス、といったシェアリングエコノミーのサービスも、飲食店自体、売上が下がっていて、なかなか人のニーズがない、アルバイトできる人材を、デリバリーの方に流し込んで、またタイミー自身がデリバリーをはじめて、そこに人を渡すことで、収益をあげてます。
あとは体験やレッスン、体験の「TABICA」、あとは料理教室の「Tadaku」、有名なレッスンサービスなら「ストアカ」、これまでリアルに会って体験を提供していたサービスや、リアルにレッスンをしていたサービスが、コロナが来てから完全にオンラインに切り替えている。
TABICAでもコロナで予約数が一度激減したのですが、オンラインサービスを始めて、この5月にはですね、これまでの予約数と変わらない予約数が、オンラインで確保できるようになってきています。
リアルでダメージを受けているけれども、シェアリングエコノミーならではの、すごくスピーディに形を変えることができるから、他のビジネスモデルに、変わっていけている例がいくつかあるんです。
はじめに言った通り、リアルとオンライン、この2種類があるといいました。
オンラインは当たり前ですけども、コロナで全く影響を受けてません、というかむしろ、すごくポジティブな影響を受けています。
オンラインのシェアリングエコノミーで、一番わかりやすいのがクラウドソーシング、今、リモートワークになって、会社に行かなくなりました。
多くの社員が自宅から仕事するようになりました。
こうなるとですね、これまで隣に座っていたから、仕事を頼んでたにも関わらず、はじめから隣にも座っていない、リモートで働いている、となると、もはやクラウドソーシング先とあまり変わらない。
最初に言った通り、シェアリングエコノミーは2つに分かれます。
リアル絡みのものと、オンライン完結型です。
オンライン完結型は、コロナで全く影響がありません。
むしろ非常にポジティブな影響が出てます。
オンライン完結型で一番わかりやすいのが、クラウドソーシング、これまでは隣にリアルに座ってる同僚や部下に、頼んでいた方が分かりやすかった、ところが今や、リモートワークになって、部下ですら連絡を取るのに、オンライン上でメールで、とか、そういったことでやり取りしなきゃならない、こうなってくると、もはやクラウドソーシングと何ら変わらない。
もちろん東京で働いてる人に比べたら、地方で働いてる人、もしくは生活コストの安い海外で働いてる人の方が、断然コストは安いし、またスキルを持ってる人が、そこまで仕事に追われてない状況があります。
これはクラウドソーシングの方が、質が良くて安いということが、リモートワークになればなるほど、全員が気づいてきているんですね。
加えてeコマース関連、eコマース全体非常に好調ですけれども、購買代行といったカテゴリーの シェアリングエコノミー、こういうところも影響を受けることなく、順調に推移しているのではと思います。
今お話ししたのが カテゴリーごとにどういう影響を受けたのか?
ということを話しました。
今から全体の話を最後にまとめていきたいと思います。
シェアリングエコノミーは、 コロナという変化を受けて、どういうダメージがあるのか? という話をしていきます、1つはシェアリングエコノミーの プラットフォーマーは変化に強いです。
新しい市場にすぐ参入できます。
なぜか分かります?
普通だったら、自分たちが社員を抱えて、新しい産業にいこうと思ったら、社員さん一人一人に、「君達と今までこっちの市場でやっていたけど、明日からオンラインの市場に攻め込むぞ」、ということをいちいち説得してた。
全員が次の市場にいかなければならないんです。
ところがシェアリングエコノミーであれば、社員を雇っているわけではなく 単にプラットフォームですから、昨日までリアルの占い師とお客さんを マッチングさせているサービスだとしたら、新しく頭に「”オンライン”占い」とつけるだけで、それに必要な人が日本中から集まってきて、それを受けたい人が日本中から集まってきて、マッチングがスタートする。
これまでリアルに東京でやって、ついてきてもいいし、ついてこなくてもいい、実はコロナで売り上げが下がっても、結局プラットフォーマーは トランザクションの手数料を、2-3割取ってるだけですから、本当にダメージを食らってるのは、リアルにサービスを提供していたホスト皆さん、ホストがダメージを受けているのであって、シェアリングエコノミーのプラットフォーマーは、市場環境が変わって、その変わった環境のなかで、トランザクションが発生するところの メニューを用意していくだけ、これで下がっていくところをカバーできるんですね。
もう一個重要なのが、このコロナのせいで、世の中自体がすごくリモートワークになったし、すごくデジタル化が進んできています。
これまでなんだかんだリアルがいいよね、とか、どうしても紙から外れないよねって言ってた人が、コロナで全てをデジタル化、リモートワーク化、全部Zoom会議などの働き方に変わってきてます。
シェアリングエコノミーは オンラインのサービスですから、世の中がオンライン化すればするほど、非常に全体的にはプラスに働いてきます。
オンライン化するだけで。
ギグエコノミーはわかりますか?
ギグとは、例えばジャズで、今日偶然そのバーに集まったバンドの人たちが、1曲やりますか!と言って、即興で音楽やりました、そこで解散して、もう二度とそのメンバー集まることもないし、そのような音楽が再現することもありません。
こういったようなものを例えとして、経済もこれまではちゃんとした会社が、ちゃんと組織を作って、その組織で再現可能性がある中で、サービスを提供してたんですが、今時はUberEatsみたいに どっかの店が今偶然作ったご飯を、どっかの暇な人が偶然自転車乗って 我が家に届けてくれる、ギグとかセッションみたいな感じで、二度と再現性がないけれども、それでもしっかりプラットフォーマーが 母数を抑えているから、全体としては再現可能。
そういうビジネスをギグエコノミーといいます。
オンライン化すればするほど、そういったギグエコノミー化していく、とも言えるわけです。
社会全体が、ギグエコノミーだったり、変化に対応したいというニーズが どんどん増えてきて、最初にも言った通り、コロナがきて、もうNagatacho GRiDで30席借りてたけど、来月から10席減らそうといって、Nagatacho GRiDの契約席数はどんどん落ちている。
Nagatacho GRiDの売り上げもどんどん減っている。
これができるのはシェアオフィスで、月額契約でオフィスを借りてるから、そういうことができるんです。
シェアオフィスの事業者、ガイアックスをはじめとして、そういった事業者はこの現状に すごく悲しんでるか?というと、そんなことは全くなくて、こういう大きな変化があって、一番頭を悩ませてるのは半年とか、1年契約でオフィスを借りている、残り99%の会社経営者がすごく頭を悩ませていて、こんだけ世の中の変化について来たければ、こんな固定的なオフィスは借りるべきじゃなかった、なんでシェアオフィスを借りていなかったんだと。
コロナが落ち着いたら今のオフィスは撤退して、シェアオフィスに移してしまおうという人が増えたら、1ヶ月で席を増やすし、人が減ったら席を減らす、スピーディーな変化対応ができる体制に した方がいい。
人を抱えることも同じです。
これまで人を抱えて頑張ってたけど、仕事量が増えたら クラウドソーシングでぱっと増やして、仕事が減ったらぱっと減らす、そういうことやっていこうと。
本当にコロナによって、短期的には、リアルなシェアリングエコノミーは、ダメージをくらっていますが、長期的に見ると非常にポジティブ。
そしてこれが最後のトピック、コロナの影響をあらためて考えると、よくテレビで安全を確保すべきなのか、それとも経済的損失が出ないように、経済を回す方が大切なのか、どちらが大切なんだって、日々テレビで議論されています。
実際は、経済損失は出るけど安全を取ろうと、緊急事態宣言が出たり、飲食店が営業停止したり、ライブハウスが営業停止したりしています。
ただ経済的損失がでてるんですが、これは実は社会的に見ると、何の損失も出ていないんですよね。
ちょっとわかりづらいかもしれませんが、コロナが起こって身の回りの生活で、どんなことが起こったか?
ちょっと考え直してほしいんですよね。
通勤しなくなった。
通勤しなければならない社会と、通勤しなくていい社会。
当たり前ですが”通勤しなくていい社会”の方がいい。
自宅で家族と過ごしている。
外食やコンビニで食事をするじゃなくて、自宅で料理してご飯や味噌汁、焼き魚を食べている。
正直言って最近、購買活動減ってると思います。
物を買ってないと思います。
服とかカバン、買ってないと思います。
服やカバンを買わないということは、いいことなのか、ダメなことなのか?
もちろん経済的には損失です。
でもそれがいったい何なのか?
今都会でも住んでいられない、地方に住もうということで、どんどん地方に移っています。
地方に住んで自然に囲まれる、こういう生活を選んでいるわけです。
自然、家族、健康的な食事、そして通勤をしなくていい、わけのわからないものを買わなくていいとか、こういったことがコロナのおかげで出てきています。
シェアリングエコノミーも同じような思想なんです。
私たちが今まで都会に住んでいて、24時間営業の1階のコンビニで何でも揃うという、セーフティネットに頼ってた生活をしていました。
目指すべきは、近所の人から醤油や、晩御飯のお裾分けしてもらいますよっていう、こういう助け合いが成り立つような社会こそ、本来の我々のハッピーなんですよね。
シェアリングエコノミーも進めば進むほど、もしかしたらGDPが下がったり、新しいものが生産されづらくなったり、購買されづらくなったりするかもしれません。
貸し借りですみますから、経済的損失ができるかもしれません。
しかし社会的な損失がでるか?というと、そんなことはなくて、むしろそっちの方が、幸せな、人らしい、人間らしい生活が出来るじゃないかなと思います。
まさにコロナは改めて僕達に気づかせてくれた。
もちろん病気になることは悲しいことですが、このような側面は非常に嬉しいことだと思ってます。
はい、では以上、簡単にコロナの影響をお話しさせていただきました。
今から質疑応答にします。
何かご質問ありますか?
昨日ビジネスインサイダーで 上田さんの記事を読みました。
世の中、特にガイアックスでも リモートワークが主流になってくると思うんですが、上田さん的にはリモートワークで 生産性は落ちると思いますか?
リモートワークで生産性が上がるのか 落ちるのか?と言われると、実際にオフィスに集まって仕事をする というものと別物なので、メリットがあるところもあれば、デメリットもあると思います。
もしかしたら3人で色々ディスカッションして、企画をまとめるということで言えば、頭を付き合わせてポストイットを持ちながら ホワイトボード使いながら、話し合った方が効率がいいかもしれません。
その点ではデメリットもあるでしょう、ただやっぱりリモートワークによって、例えば移動時間が減るとか、これまでアポ1件行くのに 前後1時間余裕をみていたのが一切不要になるとか、もっとすごいことは、これまで何やかんや 顔を合わせた人と仕事を一緒にしていましたけど、もはやリモートワークになった瞬間、会社の中の人と働く必然性ってまったくないんですよね。
これまで以上に平気に世の中の人、クラウドソーシングの人に 自由に仕事を発注できるようになります。
なのでデメリットもありますが、メリットもありますので、リモートワークになったから、デメリットだけを食べてるようじゃ非常に残念な話。
せっかくなんでそのメリットを食べにいってこそ、意味があるんじゃないかなと思います。
質問です。
リモートワークに関するところなんですけど、クラウドソーシングを使うのは すごくいいなと思っているんですが、実際どのくらい当事者意識を持って 仕事をしてもらえるか?とか、会社の今までの情報を どれぐらい見せたらいいのか?とか、そういう風に説明する時間もかかってしまう。
そういうデメリットもあると思っています。
そのあたりについてどう思われていますか?
はい、そうですね。
確かに外部の人に発注するとなると、説明コストが上がるのはおっしゃる通りです。
ただ昨日机を並べて仕事をして、ずっと顔を合わせながら会議をしてた人と比べると、リモートワークになった瞬間に、残念ながら例えば新入社員をはじめとして、ロイヤリティーも下がるし、これまでやってきた事を認知するスピードも 断然遅くなってきます。
つまりリモートワークの時点で、 中も外もどうせ差があるんです。
相対的に外が有利になるというのが1つ、もう1つは、そもそもそういう社会になるにあたって、口頭で伝えていくというような仕事の仕方じゃなくて、大切なことはドキュメントにして、ドキュメントを読めばわかります、という仕事ぶりに変えていけるかが重要です。
ドキュメントっていうのは、仕事をする人だけに出すんじゃないんです。
大きく出すんです。
アカネさんが「中の人はロイヤリティ高いが、外の人はロイヤリティー低い」、というふうに感じてるのかもしれませんけども、我々が今やってるプロジェクトは こういうプロジェクトなんですと、社会に大きく発信することによって、社会の中から それは是非参加したい!と言って集まってくるんです。
ともすると、同じオフィスに出勤してる人は、これまで「実はこのオフィス、 うちの家の近所やから就職したんです」、みたいな人も座ってたもしれないんですよ。
そっちの人と、外からフラッとやってきた人、下手すると、僕給与なくてもいいです、 プロジェクトに参加させてくださいみたいな人と、どちらがロイヤリティが高いのか? ってことなんですよね。
なので、リモートワークの働き方においては、本当にいかにドキュメント化して、いかにインターネットにおいて、そしてそれで広く一般とつながっていくか?
それこそシェアリングエコノミーの感覚と近いんですが、そういったことが より大切になってくるんじゃないかと思います。
これまでもできるだけ仕組み化しようとか、ドキュメントに落とそうとか、 言われてきたけれども、リモートになったら その重要性がさらに上がるというのは、たしかにそうだなと思いました。
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