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事業計画書の作成後に、どのようにチェックや精査をするのかについてレクチャーします。改めて、外部的な要因や内部的な設計についての整合性を確かめていきます。

上田祐司

株式会社ガイアックス 代表執行役
ガイアックスでは、「人と人をつなげる」をミッションに、ソーシャルメディアとシェアリングエコノミー事業を展開。また起業家が集うスタートアップスタジオという側面も持ち、社会課題を解決するための事業づくりサポート、投資を行う。シェアリングエコノミー協会代表理事。

公式サイト: https://yujiueda.com/blog
Twitter: @yujiyuji

富士茜音

ガイアックス 2020年入社

Twitter: @fuji_akane

小林玲雄

大学生 (ガイアックスインターン)

Twitter: @Koba06399647

事業計画の精査やチェックの方法

上田

本日は事業計画を立てた後に それをどう精査するか。
もしくは、どうチェックしていくのか。
できたらお終いってわけではないのですが、それをできた時にどうチェックするかって言うのを、確認していきたいと思います。
ちなみにお二人が誰かから、こういう事業計画なのですよ。
チェックしてよって相談されたら どうされますか?
もしくはどういう点を重視して考えます?

アカネ

そうですね、その事業計画の中でも、どういった変数が一番大きく影響するのか、っていうところを聞くと思います。

上田

なるほど、なかなかいい視点ですね。
レオさんはどうですか?

レオ

そうですね、僕であれば市場規模や成長性、また、競合優位性、他に詳細なPLやCFなどの資金計画、といったところまで見ると思います。

上田

そうですね 今、お二人があげて頂いたその外部要因。
その市場と競合。
それから内部的な要素。 どういうような設計をしているのか?
この二つが本当に重要な点かなと思います。
それを具体的に 順を追って詰めていきたいと思います。

外部要因の確認

上田

まず、外部要因の確認ですが

外部要因の例

上田

まず最初、やっぱり重要なのが、そもそもこの事業計画 マーケット規模をどう捉えて、その内のどれぐらいの規模を取ろう としているのかって言うのも、やっぱり、まず最初見たい所ですよね。
で、これは投資家によるのですが、比較的、僕は小さな池の大きな魚でも、シェアが異常に高ければ 異常に利益率が良いので、結果的に事業価値も結構増える とは思っているのですけれど、世の中で一般的に言われるのは まず、マーケット規模。
経営チームが重要だとも言われるけれども、それと同等なぐらい マーケット規模がやっぱり言われますよね。
で、事業サイズ、マーケット規模があってこそ 我が社の事業のサイズは読めるので、少なくても市場規模を超えた、売上サイズにはならないので、その点がまずチェックする所かな、と。
特にこの斜陽産業で下がっていく所とか、考えるだけでも小さ過ぎてお話にならない所 とかっていうのは、やっぱりおかしいなと思うし、そういったマーケット規模に比べて 事業計画上の売り上げが、過度に大きく見込んでいないかと言うチェックは 少なくとも必要でしょうね。
で、もうひとつ重要なのが競合ですね。
つまり、事業計画って普通、「組み立てられるかどうか?」 っていうのが事業計画なのですけれども、このマーケット規模と競合って言うのは、組み立てられるかどうかはさておき って話なのですよね。
でもこっちの方が重要なのですよ。
組み立てられるかはさておき 競合に勝てるのか勝てないのか。
競合に負けてしまえば 組み立て終わったとしても結果負けなのですよね。
サイトもでき、資本調達もでき それで適切にマーケティングもし、ある程度顧客も獲得しています。
でも競合に比べてダブルスコアで負けてます。
おそらく3年後か5年後ぐらいに、じわじわと陣地取られて 結果的に利益が出ない、みたいな。
そんな事に落ち着いてしまうので。
で、競合に勝てるかどうか、これも競合の数字イメージ。
いや、今の規模で、今、事業開始、既にされてらっしゃって これぐらいの売上規模があるだろう、おそらくあの会社はこれぐらいのステップで、事業規模拡大させていくんじゃないか。
それに勝てるのですか?って言うのに基づいて 事業計画作らないといけないですね。
で、これも、競合を より意識しなければならないマーケットと、そこまで意識しなくていいマーケットが あるのですけれども、例えばデリバリーサービスって言えば、エンドユーザーがアプリとしてインストールする デリバリーサービスはおそらく一つか二つなので、おそらく競合は意識しないといけません、と。
一方でシェアキッチンビジネス。
これは別に地域一番店になったら、ある程度収益性が確保できるので、クラウドキッチンだったり シェアキッチンだったりって言うのは、そこまで激しい競合を意識しなければならない っていうほどでもないとは思います。
で、そのような中でじゃあ これ競合がいるから勝たなければならない、と。
勝たなければならないとすると、どれぐらいの売上スピード 上げなければならないのか?
そうすると、どれぐらいコストがかかるのか?
で、当たり前なのですが ゆっくり成長する方がコストが少ないです。
上がってきた売上を再投資もできるので、ともすると持ち株比率 社長が100%のまま上場できる、ま、それはできないのですが、理論的には。
100%のまま上場できるぐらいの 会社の規模になります、と。
ゆっくり成長できるのであれば。
急げば急ぐほど お金を投下しなければならなくなる。
で、お金を調達しなければならなくなって、結果的に社長の持ち株比率が下がります っていう、そういう話なのですよね。
ここまでのところはどうですか?

レオ

大丈夫です。

上田

はい。
では続いて

内部の設計の確認

上田

内部の設計の確認ですね。
この事業計画は内部的に構造として 出来上がっているのかどうかと言う事ですね。

外部要因の例

上田

で、これはいろいろ スプレッドシートで組んでいると思うのですが、スプレッドシートも 本当、数クリックでグラフにできるので、主要な項目だったり いろいろな項目をグラフにして、パッと見たら、あれ、これおかしくない? って言うのがすぐわかってきます。
その中で更にもうちょっと1個1個の項目を 見ながら突っ込んでいくと思うのですけれども、ディスカッションとしては 利益率をどうすれば向上できるのかとか、はたまた定数が変わったら どんな数字が変わるのか、先程アカネさんが言ってくれた通りなのですが、センシビリティチェックって言って、感度分析かな。 敏感かどうか。
この数字は敏感かどうか っていう数字をチェックするって事ですね。
で、数字の「あて」も 皆さんが事業計画作った時に、適当な、「あて」もあると思うのですよ。
これぐらい広告宣伝費突っ込んだら、これくらい客が来てくれるかな、みたいな。
この辺結構適当なのですよね。
一方で営業マン いくら払えば来てくれるかな、みたいな。
これは業界標準があって、これぐらいのスペックの営業マンであれば、これぐらいの採用広告では 来てくれるだろう、みたいな。
そこら辺はブレがないわけですよね。
で、頭の中でブレてるだろう数字と ブレてない数字があります。
と言う、そういうのがまずひとつあって、そして、それが結構 事業計画上の利益とかに、すごくインパクトのある数字と インパクトのない数字があるのですね。
例えば、営業マンの採用コストが 30万ぐらいかなとかって言っていて、じゃあ、それが倍の60万かかりました って言って、だからって、そんなインパクトないわけですよね。
じゃあ営業マン30人になりましたって言ったら、それで900万かな?変わってくるわけですが、所詮900万しか変わってこないのですよね。
それに比べて顧客獲得コストの所とかが 3割変わったら営業利益変わってくるし、恐らくすごくインパクトがあるのが退会率。
ライフタイムバリューの退会率が 結構インパクトあります。
もしくはその単発商売で やっぱりリピート率ですね。
このリピート率を0で事業計画引いて 利益上げられるって言うのは、結構立派なビジネスモデルで なかなかないのですよね。
だからと言ってそのリピートをすごくします って本当かな?って言う。
要はライフタイムバリューって言うのも ほぼ売上、顧客獲得をした後のその顧客の売上、単発だったらそれが繰り返しリピートして ライフタイムバリュー、本当、売上のところが崩れると いろいろ崩れるので。
で、そう言ったものをいろいろチェックしながら、じゃあ、これをどうすれば上げられるのか、と言うところをどんどん 突っ込んでいけなければなりません。
で、加えて、いろんなシナリオを 組んだ方が良くて、仮にこれ事業を進めていきます、と。
事業計画は皆さん立派なものができるまで やっぱり試行錯誤して作るわけですよ。
わかります? 本当、前も言ってるのですが、ベンチャーキャピタルの所に持ってくる事業計画が、儲かりませんって言う事業計画は、絶対出てこないのですよね。
必ず数億円儲かります っていう事業計画を持ってくるわけですよ。
事業計画イコール数億円儲かります なのですが、現実として事業マネージャーとしては うまくいかないケースがあるよね、と。
じゃあ、例えばどういうケースがありますか って言った時に色々なのが出てきて、その色々なことに対して、対策案をしっかりできていた方がいいですよね。 事業計画書で。
例えば売上が未達である。 この場合どうしたらいいのか?
事業計画上の対応として どういう事が考えられますか?

アカネ

売上が未達の場合 次の期間に投資する額を減らすとか、そう言った下方修正があるかなと思います。

上田

そうですね、予実管理をしている中で 今期の予算が未達でした。
ついては来期の予算ちょっと減らします ってそういう話ですよね。
はい。それはそれで間違いないです。
で、予実管理と言う観点で間違いないです。
自分で事業計画作った時に いろんな想定をすると思うのですが、その想定の時に こうは変えたけれど、これ売上行くかな?
ちょっと不安だな?と思った時には、事業計画に対して どういう覚悟を持っていた方がいい思います?
実は売上がここまで上がらないって覚悟を してしまえばそれでお終いなのですけれど、それをしてしまうと また話が全部崩れてしまうので、それは絶対維持するとなると どこを犠牲にしにいくべきだと思います?

アカネ

人件費とか広告費とか そういった費用の部分ですかね?

上田

費用の部分を?

アカネ

を削る。

上田

削る。そうですね。 利益を確保するために削ると言う事ですよね。
売上をなんとしてでも達成させようとしたら 逆にどうしたらいいですか?

アカネ

ユーザー数をもう少し目標を高くして そのために事業計画を作り直すか、価格を上げるとかそういう事ですか?

上田

そうですね 今あげて頂いたような事だと思うのですが、ユーザー数を拡大させるために、例えば広告宣伝費を積むって言うのが 一番イメージがつきやすいですよね。
人件費、営業マンを増やす と言うのもあるかもしれません。
崩れそうな数字があって、でもこれ崩してはダメな時に、じゃあ、どこにダメージをしわ寄せするのか って言う事をイメージしないといけないのですよね。
で、繰り返しですが、事業計画がすごく生きているものだとして マネージャーが捉えないとダメなのですよ。
で、スプレッドシートと数字だから なかなか生きているものだという感覚がないのですよ。
もうちょっと別の言い方をすると、例えば、これ投資してくださいって話こられて、事業計画にはちょこちょこ質問したけれど、なんか聞いても全然、 え?これってどうなっているのですかね?みたいな。
作って来たのじゃないのか、みたいな。 そんなのはお話になりません、と。
それだけではなくて これってこうなったらどうなるの?って言って、いや、そういう時はバックアッププランとして、こうしようと思っています こうしようと思っています、みたいな。
こういう話に深みがあるとしっかり考えられているのだな と言う事をすごい受け止められるのですね。
ちょっと繰り返しですけれど、スプレッドシートっていうデータに 数字というデータだから、すごく捉えどころがないわけです。
これ、リアルの話って例えると、例えばパーティーで10人やります、と。
で、カレーでも振る舞おうかな と思っていました、と。
つい先ほど電話が入って 15人になりました、と。
さぁ、どうしようか?みたいな。
で、そこで、すごくデータで処理していて、クックパッドのレシピ通りにカレーを作っていたら、これ全部10で割って15をかけてとかって、そこから計算し直すとか、ま、はっきり言ってバカじゃないですか、なんか。
いや、もうカレーなんだから、ちょっと水を足してルー多めにして 辛めさえキープしておけば、1人当たりのじゃがいもが減ったところで たいした影響ないなって、なんか、リアルだったら、みんなこうやって物事考えられるのですよ。 何かわかります?
それとか、いや、なんて言ったって 腹にたまるかどうかだからご飯。
でもご飯がない今、パンだな、と。
来てもらってパンかご飯選んでもらって、あとちょっと伸ばしたカレールーを みんなに配っておけば、これで事足りるかな?とか。
リアルだったらそうやって、ふにゅふにゅ、って イメージがつくのですけれども、まかり間違っても足りないんじゃがいもを 買いに行かないと思うのですよね。
そんなアホらしい。
何かそういう感じで事業計画を捕らえられているか って言うのが重要なのですよね。

戦略パターンの検討

上田

で、加えて 戦略パターンの検討という事で、この事業計画を組んでみて いろいろ戦略パターンがもしもあるとしたら、例えば、Aプランも悪くないけれど、これちょっとイマイチだから Bプランも用意しよう。
Cプランも用意しようって言って たくさんのプランを用意するのもひとつ。
またこれ別の意味ですけれど、これがメイン売上で これがサブ売上ですと考えていたけれど、あまりにもサブ売上の構成比率が低いから、サブ売上をやめてしまおうとかって言う。
そういった事を考えるのもひとつだし。
逆にサブ売上の方が利益貢献が高いから、メイン売上の方は もう捨てに行ってもいいのではないか、とか。
例えば先ほどのサブスクの話でいけば、これもよくある話なのですけれど、単品ビジネスでいろいろ事業計画組んでみたけれど もう、まるで儲からない、と。
やっぱりサブスクにしなければダメだと言って、サブスクと単品売上の 両方のビジネスモデルで走り始めたけれど、気が付けばサブスクだけに倒しにいく っていうのよくある話です。
実際うちで言うと テックピットさんとかも、恐らく単品売上よりサブスク売上の方が ビジネスモデルとして秀逸なので、そっちにできるだけ倒していこう という思考が働いているでしょうし、例えばうちの投資先でもPIXTAさんって、やっぱり定額売上の比率が どんどん高まっているし、やっぱりそっちの方が収益性が高い、とか。
で、恐らくアカネさんがやっているOtellは 世の中がサブスクばっかりで、結果的に。
サブスクばっかりで みんな使い勝手が悪いって言うので、単品を攻めにいっている と思うのですけれども。
他にも普通に 僕も家で食材買おうかなと思った時に、オイシックスさんとかも過去10年の間に 何度かお世話になるのですけれど、すごくサブスク寄りに 寄せていらっしゃって、で、きっとこれ、このままずっと契約される方も 多いのだろうなと思いながら、ちょっとサブスクではちょっと重すぎると思って、やっぱり時々解約して 単品に戻ったりするのですけれど、それはサブスクの方が美味しいよなとかと 思ってしまいますよね。
そんな感じで事業計画をひとつだったら 単品ビジネス、単品って言うか、ひとつの一事業であれば どうしようもないですけれど、同じ事業でも戦略案にパターンがあるとか、売っている商品が2〜3種類あるとかだったら、それを見てどういう風に 戦略やっぱり考え直そうかな、って言うのをチェックしたらいい のではないかなと思います。

アドバイザーへの相談

上田

以上のような形で 精査とかチェックした挙句に、やっぱり最後、アドバイザーに相談する時も、こういった事業計画を 持っていった方がいいと思います。
アイデアだけで相談したら、正直 そのアイデアに対して良いとか悪いとかもありますけれど、ぶっちゃけ、もうちょっと 時間をもらえるならば、事業計画を作って それを見てもらった方がいいです。
見る方も忙しいので 乗ってくれるかどうかわかりませんけれど、みなさんが頭で考えている事が 事業計画に落としてこそ、もっと頭の中が整理整頓されますけれど、頭の中で考えている事をアドバイザーに 口でなかなか説明しづらいのですよね。
事業計画になっているから、あっ、なるほど、アカネさんはこういう風なコストで お客を取れると思ってらっしゃるのだ、みたいな。
いや、ここはですねって言う、そのアドバイザーがより自分の感覚と ずれているところに対してコメントはできるので。
本当に人任せなのですけれど、でもスタートアップって言うのはすべからく、すべてのリソースを人任せにしながら 事業を伸ばしていくので、自分でチェックせずにどんどんそれを持っていって 人にチェックしてもらった方がいいと思います。
皆さんが事業計画を作られる中で こういうチェックはできているとか、こういうチェックができてなかったとか、私ならこういうチェツクもしていますとか、もしくは今の中で 何かコメント、質問ありますか?

アカネ

最初の方に戻るのですけれど、競合について調査するって言う際に、なかなかどういう動きをするか って予想が難しいと思うのですが、こういう調査の方法がオススメなどあれば お伺いしたいです。

上田

そうですね なかなかいい質問ですね。
あまり情報が開示されてないのですよね。
で、もちろんプレスとか追いかけていると、ちょこちょこ数字を開示されていたりするので、それを元に数字を読めるケースがあります、と。
例えば、有料会員が何人か開示しないけれど 無料会員の人数が出ています、と。
で、僕らの肌感 業界人だったら、無料から有料会員はこのビジネスモデルだったら これくらいだろうと割り当てたら、だいたい売上が予想できたりします、と。
他にも例えば 調達したお金がわかれば、調達したお金から推測できる事もあるのですよね。
3000万調達とやっぱり3億調達では プロモーションにかけられるコストは違ってくるので。
で、調達したお金も開示されているケースもあれば 開示されていないケースもあるのですけれど、少なくとも資本金 もしくは資本準備金も含めた形で開示しているケースと、資本金だけを開示しているケースがあるのですが、増資した金額の半分は 資本準備金に入れるのですよ。
例えば、1億調達したら5000万は資本準備金。
5000万が資本金にアドオンされるので、1000万で作って1億調達したら 資本金が6000万になるのですよね。
で、6000万って見たら、あっ、1億ぐらい調達したのだな って言うのが逆にわかるわけなのです。
ホームページに資本準備金も含めて1億1000万 って書いているパターンもあるのですけれど、それはどちらでもいいのですが、そういうところで調達金額が予想できてきます。
で、ちなみに 資本金も開示しないケースもあるのですが、登記簿謄本。これネット上で数百円で もうボタン2クリックくらい、言い過ぎかな?
で、手に入れられるのですけれども、ちなみにガイアックスとも契約しているので、岩本さんに言ったら1時間くらいで 登記簿謄本取り寄せられるのですが、優先株の設計を読み取れられれば、この会社がどれぐらいのお金を 今回のラウンドで集めた、前回のラウンドで集めた って言うのは読み取れるので、少なくとも資金調達額は かなり精度が高く読み取れると思います。
後は利用者とか業務提携先とかに やっぱり話を聞く。
自分でやるのもなかなか大変なので。
例えば、シェアリングエコノミービジネスで言えば、会議室シェアみたいなビジネスがあるとして スペイシーさんがいますよね。
スペースマーケットさんがいますよね。
インスタベースさんでした?もいますよね。
これはどこかの会議室シェアを している会社さんに、実際どこからどれぐらいで 流入していますかって聞けば、だいたい蓋が開いてくる。
例えば、TABICA(現aini)の競合。
TABICA(現aini)の競合っぽい競合もあまりないですけれど、実際どこの媒体でよく売れていますか?って聞けば、そこから推測はできるかもしれません。
で、これもまた重要な話なのですけれども、結局曖昧な情報しかないのです。
で、曖昧な情報しかないからと言って、その情報をあまり 重要視しないケースが多いのですけれど、はっきり言って めちゃくちゃ重要な情報なのですよ。
事業計画書上に、ま、そのオープンな事業計画書上に 載せるかどうかはさておき、身内の事業計画には載せるべきだし、例えば取締役会とかでも 載せるべきだと思います。
で、その数字は アップデートは毎月できないのですよね。
断片的な情報から察した情報なので、例えばユーザー数が恐らくこの記事から 10万人は超えていて20万人以下にあります。
売上はこの数字を前提に、売上が例えば1000万から2000万ぐらい のレンジではなかろうか、何月何日時点。
みたいな情報しかないのですけれど、それが3社あるとして その3社の情報をそれを書いて、例えば、情報がアップデートされた時は アップデートした方がいいのですが、アップデートがなければ そのまま3ヶ月前の情報ですが、このままの情報を載せていますっていう形で、常にやっぱり見える所に 置いておかないといけないですよね。
どうでしょうか?

アカネ

ありがとうございます。 なんて言うんですかね。
なんとなくこういう風にお金を使ってきたらどうしよう っていう風に考えるだけじゃなくて、もし競合がプロモーションに大きなお金をかけて来る 場合を想定しておくことが大事って事ですよね?

上田

そうですね。

アカネ

わかりました。

上田

逆に言うと 世の中の会社が資金調達している根源的な理由は、競合の存在のせいなのですよ。
調達している本人も 気付いてないですけれども、資金調達なんかしなければしない方が 有利に決まっているわけですよ、当たり前ですけれど、費用なんか使わなければ使わないに 越したことないの決まってるわけですよ。
で、地道にやっていたら 売上が伸びるのは間違いわけですよ。
でも、なんとなく事業計画を作って なんとなく急いでいるわけですよ。
何かわかります?
なんとなくOtellでも急いで売上作らなければならない と思っているわけですよ。
これが本当に いや、心配しなさんな、と。
そのビジネスモデルに関して、競合が100年間出てきません って神様が保証してくれたら、本当に資金調達もせずに ゆっくりだらだら成長させていくのですよね。
でも、そうでないのを知っているのは、きっと潜在的にもしくは考えてないのですが、競合が出てきて さっさと事業化しないと、結局得られるものは何もない、と ぼんやりと思いながらやってるって感じです。
でもそれはもうちょっとフォーカスして、いや、もちろんマーケットが浅い時には 確かにそれはあるのですが、それなりの規模になってくると 競合らしきものが出てくるから、いや、これ、競合はノーマルケースでこれぐらい 伸ばしてくるのじゃないかな?
って言うのをやっぱり超えていかないと。
もしくは競合に負けている時であれば、少なくとも競合を超えるペースで 事業を伸ばしていかないといけないよね。
って言って計画を作らないとダメですよね。
あと、当たり前ですが、競合の資金調達情報だって ウォッチしてると思うのですが、当たり前ですが、ウォッチしないとだめですよね。

アカネ

わかりました。 ありがとうございます。

上田

他はいかがですか?

レオ

質問なのですけれど、上田さんが出資する際に 事業計画の中で特に重視している事、また、どういう点を達成していれば 投資に踏み切るかなどを教えて頂ければ嬉しいです。

上田

ありがとうございます。 なかなか良い質問ですね。
これもそもそも論なのですが 投資フェーズに寄るのですよね。
で、あまりガイアックス シリーズBCDで投資はしないのですが、シリーズBCD時価総額 20億とか30億とか50億とか100億で、投資しますか?しませんか?って言われたら、事業計画の信憑性は 上から下まで全部チェックします、と。
でも問題は今回設立です、と。
設立の際、一部お金出してもらえませんか? っていう話なのか?
設立して3ヶ月経ったのですけれど、時価総額2億円とかぐらいで 調達したいのですけれど、みたいな話なのか?
それによってやっぱりチェックする項目は 全く違いますよね。
で、ポイントはシリーズAですね。
シリーズAはポイントとなる数字が 粗方ふたが開いていると言うのがやっぱり重要で、マーケット規模。 競合にぼろ負けしていない。
で、中身、枠組みとしても 一通り整合性がある。
これがシリーズAの プライシングではないかなと思います。
ついさっき、シェアハウスの投資を検討している、投資を基本的にはして、いろいろ事業を伸ばして行きましょう、みたいな話を している会社とディスカッションしていたのですが、例えばこれ、誰向けの シェアハウス事業なのかという事を、今から1年ぐらいでふた開けていかないと いけないですよね、という話をしていて、例えば、移住者向けのシェアハウス事業とか、ある程度低価格であれば喜んで入ります っていう人向けのシェアハウス事業なのか。
当たり前ですけれど、移住者向けのシェアハウス事業だと 事業規模が小さいわけですよ。
で、やっぱりそういうものを仕上げると シリーズAの時の時価総額つかないよね。
最終的に日本全国の 全国民対象のサービスにします、と言っても、シリーズAの調達の段階で、いや、居住者のほとんどが 移住者なのです、と言われたら、ちょっとこっちもひよって出資できないか 時価総額下げないとダメ、できないよねって言う。

レオ

なるほど、ありがとうございます。

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