優先株式増資の際に、企業価値が…

会計基礎 (10) 財務諸表の関係性や連動の理解 – 財務諸表でどう表現するか
様々な具体ケースに対してPL/BS/CFにどのように反映をされるのかを考えます。これまでの9回のレクチャーを踏まえての力試しとしてご覧ください。
本日も経営カレッジをやっていきたいと思います。 ガイアックスの上田です。
ガイアックス新卒1年目のアカネです。
同じくガイアックスでインターンをしている 大学3年生のレオです。
よろしくお願いします。
今日は全体的な振り返りということで、
財務諸表の概要
損益計算書、 貸借対照表、バランスシートですね。
そしてキャッシュフロー計算書、この3つを全体的に振り返って いきたいと思います。
それぞれ皆さん頭に入っていますか?
PL、BS、CFを一言ずつで表すと いったい何でしょうか?レオさん。
PLが収入と支出を表すもので BSが貯金と借金を表すもの。
キャッシュフロー計算書は 現金の流れを表すものです。
そうですね、満点回答です。
財務諸表にどのように取引を表現するか?
今日は そういう意味では普通、会社を設立して、いろんな商取引とかいろんな取引を やっていくのですが、これら3つの財務諸表にどのように それぞれの取引を表現していくのか、ということをやっていきたいと思います。
基本的には慣れの日です、今日は。
新しいことを学ぶというより、慣れの日ということになります。
全体のストーリー
今から こういうトランザクションが発生します、というのを説明していきますが、一旦この場ではルール簡略化したいと思います。
働いている代表自身は無報酬で 一切費用がかかりません。
車を5年で定額償却。
一般的には5年で定額償却ではないですが、ちょっと面倒くさいので 5年で定額償却にします。
税金。本当は税率が数十%、35%とかですが、30%でいきます。
一般的には決算を締めて、翌年の3月とか6月とか、はたまた前払いの物とかいろいろありますが、その年の税金は 一旦その年末に支払うという風にしておきます。
欠損金、繰越可能 これ意味わかります?アカネさん。
わからないです。
税金っていうのは例えば税率30%としたら、100円儲かったら いくら税金を納めないといけないと思います?
30円です。
そうですね。その1年前に50円の損失を 出していたらとしたらどうなると思います?
15円ですか。
そうなんです。損失は繰延れるんです。
なので、創業してから累積で黒字化した時に、初めて税金を納めなければならない。
ただ、欠損金は日本の法律でも いろいろ変化があるのですが、青色申告とかしておく必要がありますが、7年位繰り越せるんですけれど、さすがに7年前の赤字は繰越せない。
つまり黒地にぶつけられないっていう形ですが、一旦、シミュレーションとしては、欠損金は繰越可能 ということで考えていきたいと思います。
このルールは大丈夫ですか?
事実とは異なりますが簡略化しました。
では、これが実際のイメージですが、皆さんの頭の中でPL、BS、CF どういう風に表現すべきか、ということを頭にしながら ちょっと考えて欲しいですが、まず、さっと流します。
1年目資本金200万を払い込んで 会社を設立しました。
さらに銀行か親戚から借金100万をしてきた。
そこで20万円のパソコンを2台購入しました。
自宅用と車用という感じです。
ライドシェアをしようかなということで、
2年目の年初に 200万円の車を購入します。
この車を使ってライドシェアをして、1年間で売上200万を得ましたけれど、同時に1年間で ガソリン代100万位を払っています。
そして、残念ながら3年目に、その車、事故ちゃいました。
その車と車の中に置いていたパソコン1台を廃棄。
残念ながら 車の廃棄費用10万円も追加で支出をしました、これは困ったなということで、残るパソコン1個で システム開発をしようということで、いわゆるライスワークというやつですね。
100万円で受注したものを、自分で作れないので下請けさんに、50万円で発注して、その年中に50万円を先に払ってと言われたので、先に支払いました。
4年目に下請けさんから、
無事に50万が納品されて、そして、その納品してもらったものを、お客さんに100万円の案件として、納品しました。
まだ4年目ではお金をもらっていなくて、
5年目に無事 お客さんから100万円が入金されました。
というような一連のストーリーを、PL、BS、CFで表現していこうと思います。
何となく大体イメージはつきますか?
1年目の取引
まずPLですが、1年目のPLからいきます。さあレオさん。
1年目のPLはどんな感じだと思いますか?
わからないです。
では、アカネさんどうですか?
20万円のパソコン2台購入分 原価に入ると思います。
原価には入らないですね。
販管費ですか。
いくつかポイントがあって、まず、パソコンが資産なのか?消耗品なのか?
ということがあります。
鉛筆だったら費用ですけれども、例えば1台2000万円のワークステーションならば、資産購入になります。
ちなみに資産購入になったら、PLにはどう表現されますか?
資産購入の場合は 減価償却分だけ記載されます。
満点回答です。
その通りです。例えば その1000万を5年で償却したら、200万だけが今年の費用として 載ってきますけれど、1000万のキャッシュアウトに関しては PLには載ってきません。
20万円のパソコンが、鉛筆なのか?ワークステーションなのか?
悩ましいところですが、税金の方針として、10万円以上は資産計上してくださいっていう、減価償却でお願いします。
一括費用は認めません。
という基本的な税金のルールがあるのですが、それが30万以下まで、一旦お目こぼしするっていうのが、最近設定されて、最近って言うか、もう5年10年位あるんじゃないですかね。
多分今後も延長されていくので、パソコンぐらいは買ったその年で、費用計上してもいいっていう感覚が 現実的だと思います。
1年で費用を落としていいって言うのを、減税だという風に言われていますが、もしくは景気を良くするための施策 だと言われているのですが、これの意味分かります?
ちょっとわからないです。
その10万円を超えるものを資産計上して、減価償却しなければならないっていうルールと、30万円までは一括で その年中に落としていいですよ。
これはどっちが減税かわかります?
一見、一括の方が、多く税が 払われるような気もするんですけれど
一括で落としていい と言うことは利益は増えます?減ります?
利益は減ります。
税金は?
減ります。
なので、減税ですね。
結局長い目で見たら一緒ではないか、これが減税と言えるのか、という気持ちもありますが、経営者としては、利益が出て税金を払わなければ いけないくらいだったら、今年中にパソコンを買ってしまおうと言って、消費が加速するので景気が良くなるっていう、そういうロジック。
改めてPL的には、40万円の費用が発生して、40万のはずですと。
次にキャッシュフロー的にはどうですか?
キャッシュフロー的にも、40万分の現金が なくなったっていう風に表記されると思います。
そうですね。他はどうですか? 1年目のキャッシュフロー。
200万円払い込んだから、マイナス200万円と表記されると思います。
マイナス200万。
あっ、マイナスじゃなく・・
マイナスじゃなくて?
プラスですか。
そうですね、プラス200万。
これはキャッシュフローのうちのどれでしょうか?
投資キャッシュフローですか。
いや、違います。財務キャッシュフローです。
投資キャッシュフロー と言うのはワークステーションを買ったり、車を買ったりっていうのが 投資キャッシュフローです。
レストランを作ったり。
増資をする。これは財務キャッシュフロー。
では、キャッシュフロー もう1個何がありますか?
借り入れ100万円分 投資キャッシュフローがプラスになると思います。
借り入れ100万円 それは投資キャッシュフローですか?
財務キャッシュフロー。
そうです。 財務キャッシュフローにプラス。
そうですね、その通り。なので、 営業キャッシュフローは40万のマイナス、財務キャッシュフローが300万のプラスですね。
次はバランスシート。
バランスシートはどんな感じに なりそうな感じがします?年末には。
わかる範囲でいいです。年末じゃなくても。
パソコンを買った分、資産が増えて、でもその分現金も減って という動きがあるのと、また資本金を入れた分 自己資本が増えるのと、借り入れの分 負債が100万円分増える。
レオさんどうですか?今のを聞いて。
正直、資本金200万円の 払込の位置付けがちょっとわかっていなくて、バランスシート上で どう表現されるのかがちょっとわからないです。
40万円のパソコンが 資産計上するなら資産なんですけれども、消耗品とみなすなら バランスシートには載ってこないです。
費用になります。
ちなみに資本の部 純資産の部はどういうような位置付けですか?
計算上のものであって 資産マイナス負債の差分です。
そうですね、ちなみにどういう事由で 増減すると思います?アカネさん。
それは純資産がですよね?
はい、純資産が。
純資産は資産が増えたら増えるし、あと、負債が増えたら減りますか。
そうですね。
急遽、損害賠償請求を受けて 1000万の債権が認められたら、当然、負債が増えるので、急遽、そうなると急遽、純資産が減ります。
その説明に間違いはないですが、純資産が増減なぜするかというと、まず払込、増資。 こういった投資家からの払込で増えていきます。
もう1個は過去の利益の蓄積なんですね。
要は50万で仕入れても 100万で売って50万儲けました。
って言ったら資産が50増えますけれど、純資産も50増えるという事です。
今期40万のパソコンを 消耗品として処理したということは、40万資本金が減るんですよ。
資本金が減るんじゃなくて、資本金は200万のままなのですが、純資産の部が40万減ります。
では、以上を改めて 整理して見ていきたいと思います。
PLが売上ゼロで営業利益がマイナス40、当期純利益もマイナス40、
営業キャッシュフローがマイナス40、投資キャッシュフローが0、財務キャッシュフローが300。 借入と増資で手に入れました。
結果的に元々0だったのが、260になってます。ということです。
次にバランスシートですが、増資をするとどうなるかっていうのは、ちょっとわかりづらかったと思うんですが、
純資産が200入って、現金200が入った状態からスタートします。
200の増資です。
増資と言うか払込みです。で、設立。
それに借入をするとどうなるかというと、
右上に借り入れが出てきて、現金総額が300になります。
そしてここで パソコンを買うとどうなるかと言うと、今まであった現金300が、
現金260になるだけです。
パソコンは消耗品なので、これがワークステーションで 資産計上するならば入れ替わるのですが、入れ替わるのではなくて消えてなくなるだけ。
結果的に純資産も160になります。
純資産が200から160になった、40減ったというのは、今期の最終利益で マイナス40だったということとイコールです。
今までのところで 何かわからないところあります?
大丈夫です。
大丈夫です。
2年目の取引
では続いて2年目にいきたいと思います。
先ほどの続きで、こういう2年目のアクションがありました。
PLはどんな感じでしょうか?レオさん。
売上200万円はプラスで入って、ガソリン代が販管費として100万円マイナスで、200万円の車を購入 これも販管費ですか。
販管費じゃない、減価償却でマイナスになると思います。
すごいですね、素晴らしい。
販管費で減価償却で 5年償却だから40万ですね。
ちなみに買ってから月単位で、60ヶ月で償却していきます。
なので、これも細かい会計ルールが いろいろとあるのでなんとも言えないですが、一旦そういう形で。
ちなみにガソリン代が原価に入るのか 販管費に入るのかはちょっとわからないです。
会社によって方針は違うでしょうし。
原価でも変じゃないです。 売り上げに連動するので、まあ何とも言えない。
先ほどパソコンが原価なのか販管費なのかって、ちょっとスルーしましたけれど、原価というのは売り上げに 直連動するものを原価というので、もう1個は、そういったものは、売上が計上できた瞬間、計上するものなので、パソコンは高い確率で販管費でしょう。
続いてキャッシュフロー。 これはどうですか?アカネさん。
キャッシュフローは、投資キャッシュフローが 車の分200万マイナス
そうですね。
営業キャッシュフローが100万プラスです。
あ、違うか。 営業キャッシュフロー200万プラスの、投資キャッシュフロー また100万マイナスで合計300万マイナスですか。
PLの方、先ほどレオさんが 言ってくださったの正解ですが、営業利益までしか確認しなかったですが、最終利益はどうなっていますか?
60万ですか。
60万に税金がきますよね。
売上200万です。
ガソリン代100万引いて残り100万です。
これに減価償却40万ぶつけたら、60万。
一旦60万が営業利益だと言うのは正しいです。
ただ利益には税金がかかってきます。
さあ、税金はいくらでしょうか?
税金が30%なので18万です。
違いますね、レオさんわかります?
わからないです。
欠損金が引き継げるので
1年目の40万分を引いて 20万の30%で6万です。
そうですね。純利益が54万でした。
改めまして営業キャッシュフローはいくらですか?
プラス54万。
ですか?
原価償却分は考えないので94。
その通りです。レオさん大丈夫ですか?
はい、大丈夫です。
費用計上したけれども、現金流出が伴っていない費用は、営業キャッシュフローとして 折り込む必要がないので、54に40足して94です。
投資キャッシュフローは大丈夫ですね。
200万、車に突っ込んでいます。 財務キャッシュフローはございません。
次、バランスシートは どんな感じになっていると思います?
なんでもコメントしていただければ。
200万円の車を 資産として計上するなら固定資産が200万
そうですね。年末には どうなっていると思います?その200万。
年末ですか。
200万の価値のままだと思います?
これって減価償却とか考えますか?
もちろん。まさにそこです。
なかなかセンスが良くなってきましたね。
40万の負債になります。
負債ではなくて資産を割り引く感じですね。
なるほど、160万。
そう。年初は200万の資産だけれども、年末には160万の負債になっています。
40が溶けてなくなりました、みたいな。
その分費用に折り込まれていますという話です。
なるほど。
はい、他は?
ガソリン代 100万円が流動負債に入りますか?
いや、入らないですね。
もう払っているので。
あっそっか。
アカネさん、わかります?
純資産が さっきの54万になるのかなと思います。
純資産が54万になるんじゃなくて、純資産が54万増えます。
はい。
その通りです。 現金がいくら増えたかわかります?車以外で。
100万。
おしい。税金払ったから?
税金6万払っています。
94万。
そうですね。 営業キャッシュフローの94万といっしょですが、現金が94万増えていますね、恐らく。
これは現金商売なんですね。
現金商売は比較的簡単です、バランスシート、入った分を足し込んで、出た分を現金から引き込むので、後で現金商売じゃないパターンを やりますが、いったん簡単です、と。
改めて整理していきたいと思います。
売り上げが200です。
ガソリン代100を引いて、減価償却40を引いて、営業利益は60。税金6払って54です。
これがPLですね。
次にキャッシュフローですけれども、
算出の仕方はいろいろありますが、最終利益に減価償却を足し込んだ94です、という考え方もありますし、普通に足し込んでいっても大丈夫です。
投資キャッシュフローは 車買いましたよね。200です、結果として今期で、106現金が減っていて、ついこの間まで260ありましたが、154になってしまいました。
と言うのが キャッシュフローステートメントですね。
そして最後、バランスシートですが、
年初はこういう形になっていました。
ここから売上200が入って、ガソリン代を払って、
まず車を200で買ったので、現金60が車200になります。
右側の負債と純資産は変わっていません。
260が60と200に変わりました。
費用も一旦計上されません。 PLも影響しないです。
次に 現金が60から100稼いだので160になりました。
これがこの図です。
年末に例えば 減価償却の処理をしました。
車の価値を200から160に変え、現金160のうち6税金払って、154になりましたね。
これらの処理を行うことによって、純資産が214になりました、という感じです。
3年目の取引
続いて3年目いきたいと思います。
まずこの車が事故ってしまいました。
廃棄費用に10万も払ってしまいました。
そして、重ねてですが、これから現金ビジネスではないところに、突っ込んでいくんですが、システム開発を始めました。
受注して下請けに50万で発注して、まず支払いました。
PLはどんなイメージを持ちます?
販管費として、残りの車の余ってる部分を、一気に引くんでしたっけ、あと10万円の 支払い分も販管費に入ると思います。
その通りですね。
僕も販管費で処理しましたが、もしかしたら営業外損失とか、特別費用になるかもしれないですが、残存価値である160万と、廃棄費用10万の合計170万が、費用として出てきます。他はPLあります?
その下請けの50万も原価ではなく、販管費として このタイミングで計上するのかなと思います。
レオさんどう思います?
僕も同じです。
原価に関しては、売上が立つまでは認識しないんですね。
売上っていうのは納品です。
もう少し言えば検品です。
相手が確かに受け取りましたという時まで、認識しないです。だから結論としては、今期のPLは170の損失なだけ。
PLは事実ではなく解釈です。
50万を発注して、支払ったとかを認識するかしないかと、検討した上でしないという処理をするんですが、PLは解釈です。
続いてキャッシュフローは解釈ではなくて、現金の流れなので、悩ましいいところは何もないですが、キャッシュフローはどうなっているでしょうか?
キャッシュフローは 営業キャッシュフローがマイナス10万、また税金とかが入ってくるんですか?
税金あると思います?今期。
今期は損失しかないので、利益が出ていないので税金はないです。
そうですね。
営業キャッシュフローが マイナス10万円だけですかね。
レオさん、どう思います?
下請けに 50万円で発注し支払ったっていうのが、どこに入ってくるのか・・・
どこに入るでしょうね?
ちなみにどこだと思います?
投資キャッシュフローですか。
あかねさんはどう思います?
営業キャッシュフローかなと思います。
そうですね、営業キャッシュフローですね。
まずそこに注目した レオさんはいい視点だと思います。
そして結果的には営業キャッシュフローです。
ちなみに 財務キャッシュフローのわけがないです。
財務キャッシュフローは、ビジネスでプラマイが出たものを、必要だったものを金を借りてくるとか、投資家から集めるとか逆に投資家に返すとか、金を返すのとかなので、財務キャッシュフローのわけがない。
つまり財務キャッシュフローは 検討から外すんですね。
これが投資キャッシュフローなのか、営業キャッシュフローなのかで言うと、営業活動に必要な現金として、回転する現金として使っているので、営業キャッシュフローです。
ちなみに営業キャッシュフローは、最終利益+減価償却、プラマイ営業系資産とか、営業系負債の増減を管理するんですが、そういう意味では 営業キャッシュフローになります。
つまり営業キャッシュフローは、廃棄費用10万と、下請けの50万と合計60万がマイナスですね。
なるほど。
バランスシート、これはちょっと難しいので、解説してしまいます、僕の方から。
PLの説明にいきたいと思います。
売上0で営業利益はマイナス170です。
営業キャッシュフローに関しては、10の損失と50先払いしているので、これ事実を書かざるを得ないので、マイナス60で現金残高が154から94です。
現金残高とかは解釈の余地がないので、事実を書いていくしかありません。
そして難しいと言っていた バランスシートですが、
これが昨年末のバランスシートですが、現金154車160という資産があったにも関わらず、事故したので残念ながら現金が10減って、
そして車もなくなりました。
ちなみにパソコンは1個潰れましたが、元々資産計上していないものだったので、一切、PLにもBSにも キャッシュフローにも影響ありません。
つまり資産計上せずにゴミ扱いした瞬間に、会社にはあってもなくても どっちでもいい状態になっていたんですね。
純資産が44ということで、200からスタートしたにも関わらず、44と言うことでだいぶ薄っぺらい状態に なりつつあります。
そこで下請けさんに、
前払費用として50払いましたが、これが資産になります。 これが営業系の資産です。
結果的にPLに影響ありません。
そして純資産額にも影響ありません。
PLに影響しないと言うことは 純資産にも影響しないので。
50は前払いで費用を払ったという 権利です。
皆さんが家賃を先に払ったような。 前払い費用と言うことで資産になっています。
では、4年目。
4年目の取引
システム開発が下請けさんから納品されて、お客さんに受注通り 100万円の案件として納品しました。
ではPLはどうなっているでしょうか?
これは普通にそのまま100万円が 売り上げとして計上されて、原価として50万円引かれたのかな。
はい。
何の50万円でしたっけ?これ。
下請けに払った50ですね。
あ、そうです。て、ぐらいです。
税金はどうですか?
あっそうか、税金・・・。
利益として出てるのが今50万円分で、でも前年度170万マイナスなので、その分が重なって 税金もなしかなと思います。
そうですね、イメージとしては 払い込んだ200が復活してない中で、税金を取り上げるなんて言う酷い状況にはなくて、税金は免除されます。
繰欠(繰延欠損金)でぶつけられますね。
キャッシュフローはどうですか?
まだその100万円分の案件を 納品しただけで、現金が入ってきていないので、何も変わらないんじゃないですか。
そうですね、変わらないですね。
バランスシートは 僕の方から解説したいと思います。
売上が150で、営業利益50、当期純利益50です。
営業CF、投資CF、財務CF、何も変わりません。
そして次にバランスシートですが、
これが昨年末の状態でしたが、第1ステップとして 下請けさんから納品された瞬間に、
この前払費用というものが商品に変わります。
つまりうちの倉庫に 商品が入っている状態になります。
これは前払費用と商品の入れ替わりなので、PLには一旦表現されません。
但しこれを売却した瞬間に、売上として計上されて PLに原価として表現されて、最終利益が出てきます。
ただ、バランスシート上に 現金が入ってきているわけではないので、売掛金という 売った相手に対する貸付金が残るわけです。
では、5年目。
5年目の取引
無事、顧客から100万円入金されました。
PLはどうですか?
PLは4年目で計上しているので 変わらないです。
そうですね、単に金を貸していた相手が 金を返しただけなので、ノリで言うと、それが売り上げってふざけるな、 って言うそういう話です。
キャッシュフローはどうですか?
営業キャッシュフローが 100万円プラスですかね。
そうですね、その通りです。
PLには何も反映されず、
営業キャッシュフローがプラス100で、現金残高が100増え、
そしてこれが昨年末の状態でしたが、この売掛金100が現金に入れ替わり、
もちろん、PLが反映されてないってことは、純資産額にも何も反映されないですが、これが仕上がりという形になります。
以上、シュミレーションしてみました。
今回のレクチャーは以上で終わりますが 最後に感想をそれぞれどうぞ。
感想と言うか質問1ついいですか?
いいですよ。はいどうぞ。
税金の計上の仕方があやふやだったので もう一度教えて頂けるとうれしいです。
基本的には税前当期利益の30%が税金ですが、もしも過去に損失があった場合は、その分は利益として みなさなくていいってことです。
なので、170も赤字出した後に 50しか利益を出していなかったら、当然、税金を払わなくていいってことです。
なるほど。
累積でいろいろと損を出したけれど 累積で黒字になって、累積で過去の損失分を上回る利益を出してきたら、超えた分に対して30%。
その後もずっと30%を払い続けなければいけない って感じです。
なるほど、わかりました。 ありがとうございます。
はい、アカネさん。
会社って いろんな部署があると思うんですけれど、税金ってどのタイミングなんですか?
会社全体の利益から払うんですか?
そうですね。会社全体且つ年1回払うので、期中にどれだけ利益があっても 期末に費用が出たら払わなくていいです。
全部足し込む。
なので年末に ちょっと今年税金払うのもアホらしいから、ちょっとボーナスでも出すか、とか、ちょっと費用を使っておくか、みたいな。
今年中に広告宣伝費うっておこうみたいな。
そういうようなオペレーションがされがちです。
はい。
今日は以上で終わりたいと思います。
どうもありがとうございました。
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