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倒産とは一体何か、私的整理や民事再生や会社更生などの倒産の種類、また、連帯保証や自己破産についてなどをレクチャーします。倒産に関するレクチャーの前編です。

では、本日も経営カレッジを始めていきたいと思います。 ガイアックスの上田です。

アカネ

ガイアックスの新卒1年目のアカネです。

レオ

同じくガイアックスでインターンをしているレオです。 よろしくお願いします。

会計の基礎的なところを勉強して、今日ぐらいから少し応用と言うか、レギュラーじゃないところについて いろいろと勉強していければと思っています。
最初に倒産について取り上げていきたいと。

倒産とは?

まず倒産。これは一体 どういうようなことを思い浮かべるでしょうか。

レオ

わからないですけれど 負債が膨らみすぎて返済できなくなって、会社が潰れてしまう状態ですか?

はい。アカネさんどうですか?

アカネ

私も同じイメージではあるんですが、でも、結局いつ倒産にするかは 経営者が決めるのかなとも思いました。

ちなみにそれはどうしてですか?

アカネ

現金がなくなって借金が返せなくなっても、なんとか食いつなぐ、なんとか口説いて 食いつなぐような人もいるのかなと思いました。

なるほど、そうかもしれないですね。

破産との違い

じゃあ、ちなみに 破産という単語との違いはわかります?

レオ

わからないです。

アカネ

私もちょっとわからないです。

ちなみに倒産っていうのは、なんちゃって単語で、会社法とかには定義されていない単語なんですね。
例えば、社長とかっていう単語もそうで、社長とか適当で、別に所長でもいいし、CEOでもいいし。
ところが会社法上、代表というのは設定されていて それが代表取締役とか。
そういう方がしっかり法的位置付けがある。
で、倒産というのは破産も含めた いろいろと会社がうまくいかなかった時を、蓋然的に説明している日本語で、倒産しちゃったよねっていう事を言ってるけれど、実は「会社閉じた」だけで破産していないとか そういうことも多々あるわけです。
破産と言うのは会社をたたむという オペレーションのことを指しています。
他にもどんなものがあるのか というのを含めながら考えると、イメージしやすいと思うんですけども、

私的整理・民事再生・会社更生

これを見て何かイメージつきます?

レオ

正直あんまりつかないですね。

アカネ

私もちょっとわからないです。

ちなみにいわゆる倒産 会社が苦しくなったら、どんなパターンがあると思います?
どういう視点で どんなパターンがありそうみたいな観点で。

アカネ

借金をまずは返さないといけないと思います。

そうですね。 どういう枠組みのパターンがありそうですか?
借金が多くなっている可能性が高いと思うんですけれど

レオ

ちょっとわからないです。

じゃあ、例えば 借金がたくさんあります。
焼き芋屋をやっています。 ともかく、借金がたくさんあります。
すべからず皆、会社を閉じるんですか?

アカネ

事業転換していく会社もあると思います。

そうですね。事業を転換する会社もあるでしょうね。
実は事業を転換しない会社もあるんですよね、例えば、アメリカのエアラインって 何回か倒産してるイメージあります?

レオ

ああ、国が援助すると言うか

うん。まあ、国が援助するケースもありますよね。

レオ

はい。

倒産ってすごい曖昧単語なんですけれど、倒産したからといって その事業が全てなくなるかと言うと怪しいですね。

アカネ

売却するケースですか?

売却するケースもあります。 実は売却しないケースもあります。
改めてですが、破産っていうのは、会社がもう、にっちもさっちもいかなくなって、現金化できるものは全部現金化して、で、それをどういう順番で振り分けるかわかりますか?

アカネ

まずは債権を、借金を返す。
その後に株主に対応する。

そうですね。株主の持株比率に応じて渡す。
株主まで渡った時点で、倒産でもなければ破産でもなく、普通に会社をたたんだ っていうオペレーションになります。

アカネ

はい。

で、債権者、例えば100円貸した人に ちゃんと100円返せるのであれば、倒産という日本語は不適切なんですけれど、返せないとなると債権者の中でも実は順序があって、税金とか社会保険、その次に労働債権、給料ですね。
そこら辺が先に取られて残ったものを 一般債権、普通の取引先とかがくらうと、そこぐらいまで来ると分配が0だったり、1割とか2割しか返ってこないことがあるんですが、そういったことが一般的な破産処理です。
逆に私的整理っていうのはもっと前の段階で、破産するためには条件があって、支払いすべきものが支払いできていない状態、もしくは債務超過である。
債務超過の意味わかりますか?レオさん。

レオ

債務超過・・・多分違うと思うんですけど、負債が資産を上回って超過した状態。

そうですね、それで合っています。 その時に純資産はどうなっていますか?

レオ

純資産はマイナスですかね。

そうですね。 純資産がマイナスというのは債務超過ですね。
破産というのはそういう 本当に詰まった状態でないとダメですけれど、破産の恐れがある状態っていうのは、いくつかバージョンがあって、例えば現金が10億1000万あります。
で、借りている10億があって これを返すと数ヶ月後には倒産します、みたいな、そういう状態で果たして10億返すべきなのか、こういうようなところが破産の恐れがある状態、で、ここで手を打ってくることもありえるというか、まともな経営者は そういう時に手を打ってくるわけなんですよね。
一番、ライトなのが私的整理。 10億を貸している人に対して交渉する。
支払い期限来月ですけれど、 5年の分割にしてもらえませんか、とか。
はたまた10億を2億にしてもらえませんか、とか そういう感じ。
これも個別に勝手にやるので 法的な枠組みは一切なし。
一方乗るか乗らないかもケースバイケース、次に民事再生っていうのは、もうちょっと法的枠組みに乗っかってるんですけれども、経営陣がこういう形で再生したいと思いますって言って、債権者とか株主とか そういったところから賛成を得られれば、経営者主導で、 例えば、債権一律カット3割でお願いします、みたいな、これで立ち直れるので みんなにとってハッピーではありませんか、みたいな、そんな感じの事を言って乗り越えるのが民事再生です。
会社更生法っていうのは経営陣じゃなく、弁護士、裁判所から送られた管財人という人が、経営者となって、 基本的にこれまでの経営者全員クビで、取り進めていくというやり方です。
細々といろいろあるのですが、ポイントとしては、必ずしもこの事業がまるっきりダメじゃない時でも、会社は倒産しそうになるんですけれども、その時に会社を閉じるだけっていうのは、みんなにとってアンハッピーなので、まぁ、間をとって何とかしましょうよ っていうパターンが色々あって、状況に応じて選択するという風に ザックリ理解すれば、十分かと思います。

ベンチャー企業のケース

では、よくあるネットベンチャーでは、倒産していく最中 どんな状況になっていっていると思いますか?
どんな処理の仕方が多いと思いますか?

レオ

完全に想像なんですけれど

ベンチャー企業だと 私的整理のケースが多いのかなって思います。
なぜそう思います?

レオ

なんか、ベンチャー企業間のアレだと、そういう融通が利くと言うか っていうイメージがあるからですかね。

はい、では、アカネさんはどう思います?

アカネ

私もレオさんと同じような意見を持っていて、そのベンチャー企業で うまくいかなかったっていう場合、特に顧客を多く抱えてるわけではないと思うし、そのままクローズしていく流れになると思うので、借金については 1人1人と交渉していく形になのかなと思っています。

そうですね、まず、ベンチャー企業の場合は、だいたい、倒産という状況に ならないケースが多いです、実は。

アカネ

あっ、そっか。

まず借金をしないので。
だから、支払いをしなければならないものが 到来することが従業員の給料ぐらいです。
ベンチャー企業っていうのは必ず倒産するので、必ずと言ったらアレですけれど、8割9割倒産する 倒産するっていうか事業はうまくいかないので、金を借りてはダメなんですよね。
リスクあるビジネスには リスクを受け入れられるマネーを集める必要があって、そういう意味では 借金はしてはダメです、と。
逆に言うと借金をさせてもらえません、あんまり。
とは言えそれをすり抜けて、どう借金できるかっていう方法もあるんですが あまり借金できません。
そんな中で資金調達がうまくいかなければ、給料、今月分でおしまいだからそれで解散ね みたいなのが一番多いです。
給与債権を食ってまで、例えば、今働かしているけれど、こいつらの給料ないんだろうなぁ、 ないんだよなぁみたいな、来月の15日になったらなんて言おうかな と思いながらやっている経営者も実は少なくて、もう今月分でおしまいだから、今月分終わったら、ダメだったら本当おしまいね、 ごめんねって言っている方が多いと思います。
私的整理っていうのは、借金とかを個別に調整するという 倒産の枠組みの1個なので、そういう意味では倒産にも至ってない っていうのが多いケースだとは思います。

借入をすべき?連帯保証をするべき?

では、続いて ベンチャー企業は借入をすべきなのか?
そして連帯保証をするべきなのか?
例えば、借入ができる というケースに遭遇してしまいました。
3000万貸せます。その代わり連帯保証お願いします。
こういう時はどう判断すべきでしょうか?

レオ

すみません、恥ずかしながら、連帯保証についてあんまりよく知らないというか

連帯保証っていうのは、保証人と違って連帯保証というのは、その借金について同じ責任を持つんですね。
一般的に代表者が、会社の抱える借金3000万に対して、代表者も同じく 僕個人としても3000万の借金を背負いますという、で、普通、法人というのは、出資したお金だけ責任を負うっていうのは基本なので、会社のオーナーである株主は自分が1000万出資したら、1000万がなくなることはあっても、それ以上の債務を背負うことはない というのが基本的な立場。
で、経営者っていうのはもっとひどくて、1円も出していない経営者であれば そもそも株主でもなければオーナーでもないので、会社に対する損害を 経営者が負担するっていうのは普通考えられない。
ただ、大株主の代表取締役が、銀行から借入する時に連帯保証で入ると、その債務に関しては自分も一緒に並んでしまうという、そういう風な枠組みになります。

レオ

なるほど。わかりました。ありがとうございます。

ちなみに普通の保証は、本人が返せなくなったら 初めてお鉢が回ってくる、みたいな、そういうような少しカバーされているんですけれど、連帯保証は一切そういうのはないので、金融機関とか貸し付けている方が、刈り取り易い方から刈り取りに行く っていうそういうニュアンスです。
では、これについてどうですか?アカネさん。

アカネ

ケースバイケースな気もするんですが、借入をする分、返せなかった時に 自分もリスクを背負うことになるので、よっぽどうまくいくっていう確信がない限りは しない方がいいのかなと思います。

そうですね。基本的には借りる方じゃなくて、貸す方がいかがなものかと思うんですけれど、貸す方の金利って何パーセントぐらいだと思います?

アカネ

20%とか、もっとですか

国内の上限が20%弱になっているんですけれども、20%弱で貸すという高利貸しならわかります。
それはすごい難しいビジネスですけれど、倒産しそうな会社に金を貸し付けて、高利で回して倒産リスクを上回る利益をあげる ということなんですけれど、それも担保とかないと非常に怖いですね。
ちなみに20%と言うことは何年間平均して 貸し付けた相手が存続すれば元が取れると思います?

アカネ

5年間。

で、どうですか?ベンチャー企業。

アカネ

5年間も続くかわからないですよね。

そうですね。
得てして、5年も続くわけがないので、そういう意味では 担保とかあって20%で貸すっていうなら、チャレンジングだけど稼げるかもしれないですね。
実際、売掛債権を担保にして それぐらいの高金利で稼ぎに来てるところはあるので、倒産しそうなベンチャー企業としては、そういった所から一時的にしのぐ っていう戦略はあります。
一般的な普通の銀行から借り入れる時は数%ですね。 3%とか。
僕らで1%とか。1%切る水準とか、 そういうのになるんですけれど。
仮に3%だとしたら平均して何年継続しないと 元が取れないと思います?

アカネ

30年以上ですね。

そうなんですよね。てことは、借入する方が 何の為に貸しているんだろうって正直思うので、よほど、国の保証の制度とか、そういうのがないと おかしいよとすごい感じはします。
話は戻って、とはいえ、貸す人がいます。
じゃあ、借りる時にリスクがあるからって言うんですが、借りる方が検証すべきは、連帯保証する時に検証すべきは、自分に財産があるのかってことを 考えなければなりません。
貸す方はいかがかとは思うんですが、ベンチャー企業が金を借りられるとなったら、借りた方がいいんですよね。
法人で借りる分には 出資金までしかリスクがないので、僕が投資家で、その会社がお金借りられるオファーもらって 借りなかったら、何してるのって話ですよね。
ところが、連帯保証を付けないと 借りられないんですって言うと、株主としても、なかなか、社長に「連帯保証して金借りろよ」 とは言いづらい。
まぁ、基本的には言わないです。
ただ、もう一歩踏み込んで言えば、僕らは反対するけれど 社長が「会社を閉じるのはつらい」と、「連帯保証してでも金を繋ぎたい」って言うんだったら、まあ、あんまり勧めはしないですけれど、まぁ、どうしてもって言ったら 「どうぞ」って感じですけれど、次に検証すべきは、その人個人が つまり代表者が資産を持っているかどうかです。
資産を持っているかどうかで どう判断に影響を与えるんですか?
どういう影響が出てくるんですか?

レオ

資産を持っているならば 返せる可能性が高いっていうことですか。

そうですね。アカネさんどう思います?

アカネ

私も単純にそう思ってしまいました。
返せそうなのであれば、連帯保証してもいいんじゃないか っていう風になるんじゃないですか

そこは全く逆で、もしも資産を持っているなら 連帯保証は絶対にするなと言う風に伝えています。
まず、代表者として 倒産しそうな会社に1000万連帯保証する。
もっと言うと、自分の資産を 1000万貸し付けるって言う時に、要は、代表者として割が合わないわけですよね。
1000万貸し付けて もしもうまくいったら、その人、どれくらい儲かると思います?
その1000万を拠出したことから、連帯保証しただけならば、 金を貸したわけでもないので金利すら出ないわけですよ。
株式っていうのは倒産しそうな時に1000万出したら、うまくいった時に10億円儲かるわけですよ。
貸付っていうのは1000万貸しても、1010万にしかならないんですよ。
連帯保証って言うのは 1000万の連帯保証しても1円にもならないんですよ。
そういう意味では、もしも拠出できる現金があるとしたならば、それは株で出す。もしくは転換社債で出す。
リスクはヘッジできているけれど アップサイドは取れるような設計で、10億円になったら10億円取れる設計で 出してください、と、代表者はね。
次に出せない原因、出せない資産を持っているとしたら それこそ連帯保証するのはヤバくて、なんとか作ったマイホームがあります、と、ローンは全部完済しました、と、で、これに家族が住んでいて 実は親戚も自分の祖父祖母も住ましています、と、で、みんなあまり収入がなくて 家賃がないから僕らは生活できています。
家を取り上げられたらヤバいです。
っていう人が連帯保証になるなよって話なんです。
もしくは、親御さんが亡くなられて、先祖代々続く土地が 実は自分のアセットになっているんです。
そういう状態で連帯保証したら 本当に取り上げられるので。
取り上げられるのが嫌だったら 連帯保証するなって話なんですよね。
逆に言うと僕23歳です。
現金が通帳に20万入っています。
当然、親も元気ですし遺産も何もありません。
そういう状態だったら、別に連帯保証してもいいんじゃないのって感じ。
意味わかります?

レオ

はい、わかります。

借入もセーフティな借入と セーフティじゃない借入があるんですね。
例えば、敷金3000万入れます、会社として、その3000万、現金ありません。
そういう時は 別に3000万借りても変じゃないんですよ。
別にビジネスリスクを背負ってないので、その3000万は。
で、その敷金以外のところでお金がなくなったら、会社を撤退すれば敷金3000万返って来るし、返ってきた3000万をその借金にぶつけたら、その借金に関してはリスクがないわけですよね。 ここまで大丈夫ですか?

レオ

はい。

それに対する連帯保証のリスクがないわけなんです。 わかります?

レオ

えっと、すみません ちょっとわからなかったです。

その3000万を借り入れた時に 自分が連帯保証しても、そこまでリスクがないんですね。
なぜなら3000万は返せるから。 敷金で置いている3000万があるから。

レオ

あ、なるほど、わかりました。

事業で使う3000万に対して 自分が連帯保証しないとならないと、十中八九失敗するから、自分に連帯保証が回って来るのは明らかだけど、敷金に入れている3000万を借りてくる。
そして、それに対して連帯保証するっていうのは リスクがある程度制限されています、と。
で、自分が仮に資産3000万持っています。
この3000万は会社に拠出するつもりはありません。
が、しかし、敷金と入れた3000万に対して 連帯保証を付けろと言われたけれど、それは付けます。
これは別に問題ない状態なんですよね。
自分の3000万はおそらくセーフティです。
なぜなら敷金の3000万があるから。
ただ、この状態で問題なのが、連帯保証を出して1億金借りられます ってなった時に問題なんですよ。
なぜこれが問題なんですか?

アカネ

事業で成功して 返す以外の手段がないからですかね?

違いますね。 敷金の3000万がうまくいかなかった時に、1億3000万の債権者にプロラタ、 比例して配られるんですよ。意味わかります?

レオ

すみません、ちょっとわからなかったです。

3000万の借金をして 3000万の敷金を入れました。
この3000万の借金に連帯保証しています。
で、個人資産として3000万持っています。
これはここまでの状態であれば 一見何も問題ないんです。

レオ

そうですね、はい。

おそらく3000万返せるし、連帯保証しているけれど 自分の3000万の資産は大丈夫、みたいな。
もちろんその人自身が現金0しか持っていません。
3000万も持っていませんって言ったら、微妙ですけど、一言でいうと、セーフティですね。 だって、取られるものがないから。
自分が3000万の現金があったとしても その状態はセーフティなんですよ。
問題はその状態で、 1億の、連帯保証をいらない借金ができる状態だった時、それをしたら問題になるんですね。 それはなぜなのか?
もしも1億借りて会社がうまくいかなかった時に 倒産することになります。
倒産することになったらこの敷金の3000万が、会社の資産なんですけれど、この敷金の3000万の資産が、私が連帯保証に入ってる借入の方に 100%ぶつけられないんですね。

レオ

うーん、なるほど。

3000万を1億3000万の債権者に対して 平等に分配するので、なので、2000万ぐらいは返せなくなっちゃうわけです。
私が連帯保証入ってる借金に対して、そうすると 個人的に2000万が取られちゃうということなんですね。

レオ

あっ、なるほど。

てことは、他の会社は 1億で無担保無保証で借入できるのに、この会社は1億の無担保無保証の借入が できないことになっちゃうんですよ。
意味わかりますか?

レオ

はい。

何が違うのかっていうと、結局創業者が現金を持っているか 持っていないかなんですよ。
で、もはやベンチャー業界で、創業者が現金を活用するケースっていうのは 正直レアなので、で、もしも借入が無担保無保証もしくは 保証付きでも借入できる時はした方が得なので、結論、創業者が 現金を持っているか持っていないかって言ったら、持っていたら それを拠出するならばありがたいけれど、拠出しない現金を持っているくらいならば 持っていない方がこちらとしてはありがたいです。
投資家からすると。
例えば、マイホーム持っていますとか、夫婦名義でマイホーム持っていますとかっていう人と、僕はスッカラカンで、少なくとも僕名義では何も持っていませんって人がいたら、何も持っていませんって言う方が 僕らからするとすごく安心。
事業上の無担保無保証の借入が できなくなるリスクも出てくるので。
これは別に投資家が悪いと言うよりか 日本の連帯保証を求めに行くという、この制度自体が間違っていると思っていて、こんなもの、取ってどうするのっていう、しかも資産のない人から連帯保証取って 取った、取ったって、それで貸付できるって、こんな資産のない人から連帯保証取っても 何の意味があるのかと思うんですけれども、現状としては、そうなっています、と。

レオ

うん、なるほど。

ちなみに連帯保証した場合、

連帯保証での自己破産

1億の借金の連帯保証しました、と。
こうなると代表者個人はどのような その後の流れになると思いますか?

アカネ

返せなかった分の借金を 返す義務がしばらくついて回ると思います。

そうですね。 仮に個人の資産をかき集めても返せません、と。
そうなるとどうなると思います?

アカネ

また別のところから借金して返す。

まあ、借金できないでしょうね、 個人としては。
できて100万か200万ぐらいじゃないでしょうかね 一般的には。

レオ

そしたらもう 手の打ちようがないんじゃないですか。

で、手の打ちようがなくなってどうなりますか?

レオ

自己破産ですかね。

手の打ちようがないと 一般的に自己破産なんですけれども、会社の自己破産もそうなんですけれども、自己破産するのは、ある意味 債権者にとって最悪のケースでもあって、法人でもそうなんですけれども、今回、民事再生で一般債権の皆さんには、50%の債権カットをお願いしたいんですけど って言って、「アホ言うな!50%のカットなんて同意できるか!」 って言われたら、そうするとうちも破産しかなくなって、破産するとおそらく10%分の現金を分配して、はいおしまい、チャンチャンになっちゃうんですけれどね っていう話をされるわけですよね。
一方、50%をカットしたからって言って、残りの50%は本当にこれから3年で返済されるのか って言ったら、今から事業をがんばりますので 返せる確度は一定ある、と考えています。
こういう債権計画で、みたいな。
ホントかな?みたいな。
そういう話が法人間では繰り広げられて、破産ではなく再生が採用されるように 経営陣が頑張るっていう、そういう力学があるのですが、同じような事が個人でもあって、例えば1億の借金に対して、月5万でもいいですから返済するので、ちょっと、明日に1億請求するのを勘弁してくださいな って言われたら、わかった、と。5万返すならば とりあえず1億の請求はちょっとリスケするから、毎月5万をしっかり返すように って話をしてくるんですよね。
で、もっと言えば 銀行から債権回収会社に債権が移動するとか、そういったプロセスは必要になってくるんですが、最終的には残り1億の借金がありますけれど、僕この瞬間だったら 親族から借りてきた1000万で買い取れます、と。
そうでなければ、自己破産しちゃいますって言ったら、当然貸している方も 自己破産されたらこいつマジで銀行口座現金ないし、0になるのは間違いないと、一方でこの瞬間、1000万で1億の債権を買い取るって言うなら、もう、売ってしまえ っていう意思決定も、しがちではあるんですね。
そうすると、これは 完全な私的な合意による整理なので、自己破産歴も付かなければ、まぁ、付いたからって大したことはないんですけれど、完全に合意の元、着地したっていう形になります。
普通に合理的に考えれば、落ち着くところに落ち着くので、破産だからってビジネスから離れるわけじゃなくて、破産処理もビジネスの一貫なので、みんなが合理的に動くので、その状況をついて 現実的なところに着地できる確率は一定程度ある、と、言う風に考えたいんじゃないかなと思います。
まぁ、だからって別に 1億の連帯保証を勧めるわけでもなければ、資産がなければ連帯保証していいとも思わないけれど、まぁ、最悪のケースそういう風な 逃げ方がある可能性はあるよと、言う事は理解してもいいんじゃないかな と思います。

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