優先株式の具体的な設計について…

「利益の最大化をどれくらい目指すか」について、税金などの観点から、会社よって違いがあります。会社の規模によって、経営者の持ち株比率によって、どのように変化するのかについてレクチャーします。
目次
はい、では経営カレッジを始めていきたいと思います。
ガイアックスの上田です。
同じくガイアックスのアカネです。
同じく大学3年生で ガイアックスでインターンをしているレオです。
よろしくお願いします。
今日は利益について どういう風な時に出したいかとか、そういったようなところを 話していきたいと思っています。
どういう会社が利益を出したいか
まず、どういう会社が 利益を出したいのか、と。
会社の区分も色々あるんですけれども、前にちょっと出したような、
持株比率による会社の区分
大手一流会社という会社もあれば、メガベンチャービジネスを やっているような会社、あと、町の中小企業、この3つの区分に分けた上で どの会社がなぜ利益を出したいのか?
という観点で まずお話ができればと思います。
これはどうですか?
まず利益を出したいなんて当たり前じゃないか というそういう感じですかね?
そうですね。利益出したくない会社なんて 存在しないんじゃないかと思うんですけれど。
そうですね、産業のフェーズごとの時に 勉強した内容的には、事業として成熟期とか衰退期の時は 利益出したいっていうのが、より強まるかなと思うので、大手一流とかはもう絶対出さないと いけないぐらいだと思います。
そうですね、利益を出す組織をつくるために、競争に勝たなければならないために、投資をする時は投資をする っていう話ですよね。
そもそも利益を出したいのかっていう ベーシックな質問なんですけれども、1つ目、町の中小企業について 考えていきたいのですが、
町のオーナー社長が潤うには?
町の中小企業 持株比率が100%ですよね、オーナー社長。
町のオーナー社長が潤うには どのような方法があるでしょうか?
まあ例えば、わからないですけれど、大企業の下請けになって 部品をバンバン提供するとかですかね。
そうですよね、会社として 売上利益を上げることは重要なんですが、それは町の中小企業が潤うには っていう回答だと思うんですよね。
そうではなく、町の中小企業の オーナー社長さんが潤うには。
例えば社長さんが美味しい焼肉を食べたい、と。
どうすれば美味しい焼肉を食べられるのか?
お店の売り上げが上がるか 利益が増えるかが直結すると思います。
それはでも会社が儲かるだけであって、社長が儲かるかどうかは 関係ないですよね。
うん、そうですね。
社長は会社が儲かった後、どのように 自分のポッケにお金を入れるんですか?
もしくは 美味しい焼肉を食べられるんですか?
社長の給料を増やす。
給料ですよね、ひとつ。
はい。
レオさんは?
一緒です。配当をより多く残す。
配当と給料全然違いますよね。
あっそっか。
それぞれどう違います?
配当は株主に回して 残りの分を従業員などに回す。
残りの分を従業員に回すんでしたっけ?
配当ってどこにあるんでしたっけ?
どこにあるか。
PL上のどの辺りにあるんでしたっけ? 株主への配当って言うのは。
当期純利益。
そうですよね。
はい。
PLのどの辺りにあります?
PLは要は一番最後ですよね。 全部引いて残ったものです。
そうですよね。 全部引いて残ったものは誰のものですか?
株主のものです。
そうですね。なので配当に回す もしくは会社に留保したところで株主のもの。
話戻って、余ったものを従業員に配ったりはしない。
うん。勘違いしていました。 すみません。
はい。給料はどこにあるんですか?
給料がその・・・。
オーナー社長がお金を取得する方法の比較
これがどのように潤うのか、というような区分なんですけれど、給料って言うのはPLの中でもらえるので、会社としては経費扱いです。 大丈夫ですか?
ただ、個人としてはもらった給料に 累進課税がかかってきます。
累進課税って言うのは 大体地方税が10%で、10%プラス 所得税が5%から45%くらいかな、それを足すと 15%ぐらいから55%ぐらい。
年収が高くなれば高くなるほど55%取られると。
なので、3000万とか4000万とか 報酬取られると、半分は税金に持っていかれる っていうことですね。
累進課税なので 例えば55%取られるというよりかは、例えば300万とか500万以下のところは 10%20%だけど、1000万くらいのところは 30%40%だけど、更に超えたところに55%が 当てられていくと言うことなので、正式に言うと30%か40%くらいなんですが、要はそれくらい取られると。
一方、配当でもらうとなると 会社として利益をあげ、その内35%の法人税を差っ引かれた残りが 自分の配当として手に入れることができる、と。
これはどっちが有利ですか?
その額によりますよね。
金額がそこまで大きくないんだったら 報酬の方がいいですし。
そうですね。
はい。
そういう意味では報酬を 700万か800万ぐらいは取っといて、それ以上増やすんだったら 配当の方がマシかもしれないですよね。
で、経費って言うのは何なんですか?
美味しい焼肉を食べるためには どうしたらいいですか?
報酬とか配当だったら 1万円の焼肉を食べるのに、1万5000円とか2万円の利益を 叩き出さないと、もしくは報酬をもらう限り 1万円の焼肉は食べられないわけですよ。
給料以外の物ってことですよね?
そうですね。
ボーナスとかはまた・・。 ボーナスとかは報酬ですよね。
ボーナスは報酬ですね。
よく会社の飲み会を経費で落とすとか そういうのが含まれるんですか?
そうですね、それはなぜ みんなそうしたがるのですか?
自分で払う必要がないから。
でも、この会社は俺の会社で 俺が100%オーナーで、巡り巡ってどっちも俺じゃないですか。
ああ、確かに。
アカネさんが自腹で飯食べに行くか、ガイアックスの経費で処理するかは 雲泥の差ですけれど、町の100%オーナーからすると どっちもどっちですよね。
にも関わらずなぜそっちを選ぶんですか?
課税がないから。 いや、なんでもないです。
えっ、でも今のレオさんの その課税がないからじゃないですか?
そのとおりです。
あっ。
焼肉代を使わずに利益1万円出しても 結局税金に3500円取られて、手元に残るのは6500円ですけれど、それを経費として処理できれば、法人税が取られる前に使えるので。
じゃあ、話戻って、中小企業の オーナー社長のモチベーションとしては、利益をどれぐらい出したいんですか?
どれぐらいですか。
税金で差っ引かれても手元に十分残るくらい。 すみません、アバウトですけれど。
中小企業のオーナーの目線からいくと、自分の会社なので好きに経費を使って、好きに利益とか報酬に区分できるんですけれど、そういう視点からすると 経費のところでバンバンお金を使った方が、これ利益まで持っていくと 35%目減りしてしまうよね、みたいな。
なぜ税金払って減らしたもので 遊ばなきゃいけないの、みたいな。
出来たら税金払う前の金額で 遊びたいな、みたいな。
そう考えると全く利益を出す モチベーションはないわけですよ。
もうちょっと別の言い方をすると 利益を出して何があるんですか。
利益を出すメリットですよね。
うん。
普通に会社として事業が拡大する と言うか、会社が、会社の力が 会社が大きくなる。
まぁ、でも、投資をするなら 経費で落とせる形で投資をしたいですよね。
あーそれも経費で落とせるのか。 なら、ちょっとわからないですね。
さすがになんか経費で 全然利益0とかだと、なんか見栄え的にはどうなんだろう ぐらいは思いますけれど。
そうですね、まぁ、見栄え。
では、町の中小企業の決算書って 誰がどう見ると思います?
あー。確かに監査も入ってないし、採用の時に見る人がいるのか? ぐらいですか。
そうですね、まぁ、開示されていないので
うん、確かに。
皆さんが就職する時に、いやちょっと就職考えているんですけれど、決算書見せてもらえます? って言えるかどうかですよね。
はい。
あと、銀行からお金を借ている時に、赤字だとちょっと返済お願いします とかって言われるので、形上黒字にしておくかって言って、ちょっとだけは黒字にする かもしれないけれど、基本的には利益を出して配当を手に入れて それで贅沢するぐらいだったら、できるだけ経費で落ちないか、なんか取引先との食事という体で、接待交際費で落とすとか 社宅で使うとか、乗りたい車に会社として買うとか、そういう形で使う方が はるかに有利なわけです。
なので、税務署の方も そこをすごくマークしていて、例えば中小企業で接待交際費っていうのは 年間数百万までですよ、とか、一人当たり3000円以下であれば 会議費として落としていいですけれど、それを超えると接待交際費なんです、とか、それを超えて接待交際費の枠を超えた食事代は 残念ですけれど税務上の費用になりません、と。
それは利益が出たと考えて 税金を払ってください、みたいな。
税務上の損金って言うんですけれどね。
会計では利益とか経費とか費用とかって そういう単語を使うんですけれど、税務上では益金とか損金 という単語を使うんですが、税務上の損金になりません、という。
あと、車とかも 自分の趣味の車5台買いましたって言われたら、税務署は否認してくるわけですよ。
いやいや、これは営業車じゃないですよね みたいな。
ちなみに報酬の税率は結構高いんですけれど、なぜか日本では 退職金に関する税率が著しく低いんですよ。
働いた年数かける、いくらだったかな? ちょっとよく覚えていないけれど、数百万とかの分は そもそも税金かかりません、とか、かかっても5%とか10%とかなので、2〜3000万の退職金をもらいました。
税金100万ですって言うのは 別に変な話じゃないんです。
退職金に関してはね。
なので、退職金はすごくフル活用されます。
で、またそこは争いになってくるんですけれど、退職とはなんぞやって言う。
代表取締役会長が取締役会長になった、まあ、これが退職なのかどうか、みたいな。
そこら辺も結構いろいろ 税務署と争いどころではあります。
退職金だとかそれに近い形で 小規模企業共済って言う、積み立てておいて その積立金額は経費がかかりません、みたいな、そういったものもあります。
ちなみにみなさんの401Kって 聞いたことあります?
ないですね。
ないです。
従業員の方は401Kっていうのに 積み立てできるんですね。
要は退職金を 積み立てていけるんです、自分で。
退職金って言うか年金ですね。
年金を積み立てできるんです。
で、皆さんも給料には 税金がかかるんですけど、積み立てた分には税金がかかりません。
報酬がなかったものとして計算されます。
で、貯めた分を65歳以降に 引き出せるんですけれど、そういう意味ではみなさんの報酬水準を下げて 税金を減らして、将来の手取りに回すことができる って言う枠組みなので、使った方が得かって言えば 得なんですけれど、まあ、若い自分にそうやって5万、10万 毎月せっせと貯めるのが得なのか、その5万、10万でいろんな経験をして、そもそも億単位の金を稼げる人間になる方が 得なのかって言うのは微妙なので、まぁ、何とも言えませんがって言う そういう感じですね。
では、改めて、
持株比率と利益に対する会社の考え
この大手とかメガベンチャーとか 町の中小企業という観点で、利益をあげたいのは誰? そしてなぜ?
なんか、より大手に 近づけば近づくほど、利益がすべて会社のものではなく より株主のものになっていくので、利益を上げて配当に回すとか、そういった必要性が出てくるので 利益を上げる必要が出てくると思います。
なるほど、じゃあ 大手企業の経営陣の持ち株比率、こちらに書いているとおり1%以下です、と。
はい。
その人達のモチベーションは何ですか?
そうですね、 1つは給料じゃないですか?
そうですよね。
つまり、利益を上げることと給料には どういう連動があるんでしたっけ?
給料が多ければ多いほど 税は大きく取られるのでっていう関係ですかね。
いえ、利益と給料の関係。
あー。
大手企業の経営陣の 利益と給料との関係ですね。
利益を上げれば上げるほど 税を持っていかれる、ではないですか?
そうですね。会社としては 利益を上げれば上げるほど税を持っていかれる。
でも、投資家もいるので上場もしているので、利益を上げた方がいいのは まぁ、上げた方がいいでしょう、と。
はい。
利益と経営陣の報酬は どう関係していますか?
なんか、そんな毎月とか毎年の利益で 給料が細かく変動するイメージはないですね。
そうですよね。 ってことは、利益を上げたいのですか? 上げることに興味はないのですか?
どっちですか?
今の話で言うと 興味はないんですか?
じゃあ、大手一流企業の経営陣が 何を重要視しますかね?
そうですね、 でも評価を一定受け続けないと、そのポジションにいられないとか いうところなんですかね。
そうですね。今の話を整理すると、まず利益と報酬が連動しているかどうか、している会社もあれば していない会社もあれば、連動しているけれども甘い会社もあれば それはケースバイケースです、と。
むしろ成績を上げないとそのポジションに いられるかどうかという怪しさがあるとか、そういうところが 関係してくるかもしれません。
また見栄え、その利益を上げることは 自分の報酬に直結しないんだけれど、まぁ、すごい業績が悪い会社を めちゃくちゃ良くしたという経営者という、そういった成績表的なものを獲得するのが、巡り巡って自分のキャリアに重要なので 頑張っています、と言うことも考えられますね。
ただ、やっぱりそれでも 自分がどれだけエグゼクティブとして、立派なオフィスで秘書がいて 立派な車があってとか、そういったようなエグゼクティブとしての手当が 充実しているかどうかも結構重要なので、少なくとも自分の会社という感覚は 当たり前ですけれど、町の中小企業とはちょっとレベルが違うんです。
まあ、自分の会社だと思うことがいいことか どうかも微妙なんですけれどね。
あくまで僕らは株主のために 経営を請け負って、株主がマジで儲かるように プロフェッショナルとして、頑張るんだっていう、そういう思想が 一番正しい思想なんですけれども、まあ、その辺りが どれだけ連動してるのかっていうのは、現に例えば日産のカルロス・ゴーンとか、あれは、カルロス・ゴーンの報酬は どうだと思います?
功績の割に低すぎると僕は思います。
はい、そうですね。
功績の割に低すぎるから あんなややこしい話になったんであって、グローバルに見るとあれぐらい当たり前で、あれだけ成績上げたらあれだけ報酬を取っても 普通でしょう、という、でも、日本は利益をどれだけ上げても、報酬がそこまで上がらないという、コンセンサスがあるので 大手企業の中に。
じゃあ、それで本当に利益を上げるというのに、そこまでモチベーションがわくのかな って言う。
えっ、とは言え わくでしょと思うかもしれないけれど、例えば30年40年その会社で働いていて 自分の部下がいて、その部下のさらに部下がいて、すごい人間関係があって仲間がいて、じゃあ、そいつらをリストラして、利益を叩き出すって事を経営陣がやりたいのか?
やりたくないのか? そういうような位置付けですね。
じゃあ、次にベンチャービジネスはどうですか? ベンチャー企業。
そうですね、急成長の時期だとしたら、利益を出すことって言うよりは 売上を上げていくこと、投資に回していくことを重視している 重視するのかなと思います。
その通りですね。ただ、その投資も将来的な 利益の最大化のために動いているって感じです。
わかります?
はい。
町の中小企業とか 場合によれば大手一流企業は、利益の最大化に向けて動いていない 可能性があるんですよね。
まぁ、ベンチャービジネスも 投資をして赤字にすることもあるけれど、それはあくまで 将来的な利益を最大化するため。
それはなぜですか?
そうですね、利益が増えたら 株主は喜ぶので、そういう風に見せて 投資してもらうためですか。
うん、でもあるし、 自分自身が大株主だからですね。
じゃあ、この人達における報酬は どういう位置付けだと思います?
報酬は今手に入る現金 っていうイメージで、株を持っていても すぐ手放すわけじゃないので、必要最低限入ってきたらいいのかな と思います。
そうですね、例えばジェフ・ベゾスと カルロス・ゴーンどっちが報酬多いと思います?
そりゃあ、ジェフ・ベゾスです。
それはなぜですか?
持株比率はどっちが多いですか?
あんまり詳しくないですけれど ジェフ・ベゾスだと思います。
なぜですか?
どちらも大手一流と言うのは あるんですけれど、もちろん。
そうですね、なんかアマゾンはすごい 出来る限り投資に回してるイメージが強いので、全然自分に報酬を 出していないんじゃないかなと思います。
ジェフ・ベゾスの持ち株比率は どれぐらいだと思うます?
カルロス・ゴーンとどっちが多いですか?
ジェフ・ベゾスの方が多いんですかね。
マーク・ザッカーバーグとカルロス・ゴーン どっちが持ち株多いと思います?
うーん、それも ザッカーバーグの方が多いかなと思います。
なぜですか?
日産の方がより大企業と言うか、しっかり株主に配当を回しているような フェーズなイメージがあるので、それぐらい株式市場で やり取りされているイメージがあって、フェイスブックとかはまだ そういうフェーズじゃないのかなと思います。
持ち株比率ですから
はい。
ベンチャー企業の創業社長は 多いに決まってますよね。意味わかります?
元々ジェフ・ベゾスとか マーク・ザッカーバーグが、まぁ、100%ではないですが 100%で作った会社が、どんどん希薄化していって 2割3割になっているだけなので。
一方、カルロス・ゴーンが そんなパーセンテージ持っているわけがないですよね。
意味わかりますか?
すみません、僕、前提として アマゾンも大手一流って方に分類していたので、メガベンチャーって言う枠組みなら 全然話が違います。
そうですね、メガベンチャーが大手一流か って言うか創業社長かどうかなんですね。
もしくは創業一家がどうかですよね。
なるほど。
じゃあ、その人達の報酬と カルロス・ゴーンの報酬、どっちが多いべきだと思います?
それは持ち株比率が高い メガベンチャーの、じゃなくて、創業者の方です。
アカネさんはどう思います?
私は逆でカルロス・ゴーンの方が 高いべき。報酬に関してはと思います。
なぜですか?
自分が株主であったら別に頑張って 利益を出して報酬に・・あっ違うな。
わざわざ報酬に回して 税を取られてってやるよりも、できるだけ会社の中に残して 自分のものとして、さらに投資に回していく方が いいのかなと思います。
まぁ、そうですね。 そういう視点もあります。
あと、別の視点で言えば ケタが違いすぎて、どうでもいいって話ですね。
じゃあ、カルロス・ゴーンが 8000億の利益を出しました、と。
数千億の赤字を出しているような会社に 乗り込んで来て、8000億の利益を出した。 8000億ですよ。
カルロス・ゴーンからしたら 100億ぐらいくれよって感じ。
普通にね。まぁ、日本だとあり得ないん ですけれど、海外でなら別に普通だと思います。
で、僕が8000億のその会社のオーナーだったら、ゴーンさん、そんなにやってくれるなら 100億払うよって言って、払うのが普通なんですけれど、なんか変に民主主義で 変に平等主義だから、100億の報酬を払うなんていかがなものか みたいな話になっているわけですよ。
一方8000億の利益を叩き出した会社の 2割の株を持っている人は、いくらの所得を得たわけですか?それで。
まあ、配当に回すかどうかは わからないですけれど、8000億の利益が出たって言うことは、1600億僕の個人資産が増えた って事なんですよ。
そこで100億の報酬なのか1億の報酬なのか 全く興味ないわけですよ。
もうちょっと言うと 自分の会社の自分の経営をするのに、報酬を貰っても貰わなくても どうでもいいって言うのが普通で、わざわざ人の会社の経営をするから、報酬貰わなくて じゃあ僕何を貰うんですかって言う、もっと言えば 持株比率が高い会社の社長は、自分の報酬をあげて幹部陣の報酬水準が 上がる方が嫌うと思います。
意味わかりますか?
それだけ報酬が上がってしまったら それだけ利益が減るからですか?
そうです。
ノリで言うと、ちょっと業績も悪いし 俺の給料も500万まで下げるから、ちょっとみんなの給料も ちょっと下げようぜ、みたいな。
いやいや、あなたはオーナーだから 報酬500万に下げたって、会社の株の3割持ってるんじゃないですか。
僕ら雇われなんだから そこまで下げるのはきついですよって、返さないとダメなんですけれど 正しくはね。
幹部としては プロフェッショナルな経営者としては。
まぁ、でも、とは言え 代表がそこまで報酬を下げてきたら、まぁ、僕達もわがまま言えないなっていう雰囲気を 醸し出す事ができるっていうことです。
だから、そういった人達は それこそ報酬1千万だとか1ドルだとか、そういった事を平気でしますけど マジで関係ないわけで、報酬を手に入れると言うことは。
そんなことより、利益の規律を社内に浸透させる方が はるかに重要と言うか、ちょっと話戻りますけど、利益を出す、出したいか出したくないかっていう観点では、まぁ、その経営陣のシチュエーションによって そのように変わってきます、と。
それに加えて会社の状況として、ベンチャー企業で上場を目指していますとか、上場しましたって言ったら、やっぱり上場基準の中に 利益を出す事であるとか、上場維持基準の中に 純資産がポジティブである事とか、そういったルールがあるので、そういう観点でも利益を出しにいこうと しにいきがちではあります。
利益を出さないと上場できないから利益を出すか、とか、 そういう話です。
ちなみに上場すると 何が一番インパクトがあるかって言うと、その創業メンバーが キャピタルゲインを得られるって事なので、巡り巡って さっきの話と一緒なんですけれど、つまり報酬なんかどうでもいいから、上場さえさせればアホほど儲かるので、そのために利益を出すっていう。
はい、では、 今日のどういう時に利益を出したいのか、誰が出したのかっていう話を終われれば と思いますが、何か質問ありますか?
質問と言うより感想なんですけれど、利益をこういう税の面とか そういう方向から見た事がなかったので、これまでの授業と組み合わせて結局 どういうシーンで利益を出したいのかとか、何かいろいろ複雑だな っていう風に感じました。
そうですね。
段階利益のどこの利益を出したいか
今のに関連すると、例えばPLがこういった形であるんですが、例えば雇われ経営者としては、当期純利益もさることながら、経常利益も結構重要で、やっぱり会社の基本的な成績って、経常利益を採用されることもあるので、当期純利益を出したところで 俺のものじゃないし、みたいな。
一方で その成績表でよく注目されるのが経常利益だから、経常利益を守りにいこうとかっていう モチベーションは強いかもしれないですよね。
町の中小企業は 税金の事しか考えていないので、当期純利益が出るか出ないか それをコントロールしにいきたい、別に他の利益とか、それっておいしいの? みたいな、そんな感じ。
一方、株主もしくは株主の立場でもある経営者は、当期純利益にフォーカスしますよね。
だってそれが俺のだもんっていう。
他、何か感想、質問ありますか?
経営陣が 全く報酬をもらえないっていうのが、日本特有のコンセンサス って仰っていましたけれど、なぜそういう文化が 定着したんですか?
なぜそういう文化が定着したのか わからないんですが、構造的には社員のゴールが 経営者だったりするんですよ。
それが根本的に間違っていて、例えば皆さんが今習っている ファイナンスに関して、これ、営業やって営業課長やって、営業部長やって 営業担当取締役やって、という中で、学ぶかって言えば学ばないわけですよ。 わかります?
もう会計の基礎だけでもこうなのに 他にも財務だとか、コンプライアンスとかそういった事を ほとんど学ばないにも関わらず、そういう人が社長をしている という構造になっているんです。
経営者不足なんですよ。
海外では経営者になる勉強をして 経営者が経営をするわけですよ。
じゃあ、(会社の)中から上がった人が、俺社長になってから成績アップしたから、いやいや、 君達とはそりゃあ給料10倍違うよ。
だって、利益めっちゃ伸ばしたもん。
事言える雰囲気なのかって そういう雰囲気ではないわけですよ。
うん、なるほど。
ノリで言うと例えば大学ね。
大学の経営を教授上がりの人が、 なんかやっているみたいな、そんな話です。
とか、病院の経営を医者がやっている みたいな。
そんなのできるわけないじゃんって感じ。
って言うのが、もう、普通になされている。
要はプロフェッショナルな経営者が 少ないってことですよね。
そうですね。
なるほど。
で、そんなマーケットもないし、そういったプロフェッショナルな経営者を 引き抜き合うような文化もないし。
うーん。
これからはちょっとずつ 緩和されていくと思いますよ。
ただ、本来は海外の方が進んでいるので、海外のプロ経営者をもっと日本企業は 登用すべきなんですけれども、例えば カルロス・ゴーンのあの事件とかヤバすぎて、僕が外国人プロ経営者だったら 絶対日本に足を踏み入れないですよね。
ですよね。
怖くて。ノリで言うと北朝鮮とか中国に行って、「何いちゃもん言われて逮捕されるかわからない」 みたいな。
そんな感じなので。
確かに。
はい、では本日はこれで終わりたいと思います。 ありがとうございました。
ありがとうござい
ありがとうございました。
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