優先株式増資の際に、企業価値が…

上場企業の時価総額はどのように決まるのか、またその時価総額は会計上の「純資産」や「純利益」に対してどのような数字になるのか、などについてレクチャーします。
目次
はい、では本日も経営カレッジを やっていきたいと思います。
ガイアックスの上田です。
ガイアックス新卒1年目のアカネです。
ガイアックスでインターンをしている 大学3年生のレオです。
よろしくお願いします。
はい、よろしくお願いします。
上場企業の株価の評価基準
はい、では今日は上場企業の株価の 評価基準について話したいと思います。
まず、時価総額っていう単語わかります?
もしくは時価総額と株価の関係 ってわかります?
時価総額は聞いた事はあります。
僕も聞いた事はあるだけで 詳しくは全然知らないです。
じゃあ、株価ってありますよね。 株価って言うのはどんなイメージですか?
株価は会社のその時価総額によって 変動していくイメージがあります。
そうですね、時価総額ってわかります? 逆に言うと。
時価総額は投資前と投資後で 変わるイメージもあって、どういう風に算出するのか ちょっとぱっとわからないんですが、今の会社の価値を 数字にしたものですかね。
そうですね、会社って言うのは 株を発行してるんですね。
国家が通貨を発行しているのと同等で、会社っていうのは株を発行してます、と。
で、何株発行するかって言うのは 会社の自由なので、100株発行しようが 1万株発行しようが自由です、と。
例えば、100株発行している会社で 1株100円です。
じゃ、この会社を 丸ごと買うのはいくらでしょう?
1万円。
そうですね。
その事を時価総額って言います。
株数は会社によって異なるし、1万株の会社もあれば 100株の会社もあるので、株価、うち100円です。
いや、うちは100円の倍の200円だぞって 自慢したところで何の意味もなくて、株価かける株数の時価総額を比べないと 意味がないって言う。
そういうことですね。
で、時価総額もしくはこの株価って言うのは、会社が決めるわけじゃないんですよね。 わかります?
じゃあ、例えばアカネさんが5年後とか10年後 私年収500万の人間ですとか、年収1000万のビジネスパーソンですとかって、別にアカネさんが決める話じゃなくて、周りが1000万払うから来てくれよ みたいな話をしてるんであれば、そうは発言できるので、結局その会社本人が決める数字 じゃないんですよね。株価って言うのは。
そういう意味では、株価とか時価総額っていう時点で その会社が評価されているわけなんです。
例えば、時価総額10億で 株が売買されているとか、時価総額20億で 株が売買されてるって言ったら、その会社を丸ごと買うとしたら 10億の価値だよね。
丸ごと買うなら 20億の価値だよね、みたいな。
そういう風にみんなが判断して、今日例えば8億円ついていたら、あれ?いつも10億円だけど 8億円まで下がっている、と。
でも俺は実はこの会社 もっと未来あると思っているから、10億まで買うよ、みたいな感じで、8億がまた9億になったり10億に なったりしますって事で、会社ってのが評価されている。
株価という形で評価されているわけです。
じゃあ、今日の授業の中では、株価という日本語と時価総額っていう単語を、本当は時価総額で表現すべきなんだけど、面倒臭いからごっちゃにしてるんで、株価っていうのは時価総額の事だと思って 聞いておいてもらいたいんですけれども、この株価が、じゃあ 適切な株価になっているのかどうかっていう、その評価について 今日は話したいなと思います。
では、どういう観点でその株価を その時価総額を評価したらいいと思います?
現在どれだけ利益を出しているかと 未来どれだけ出すかって言う観点ですか?
素晴らしいですね。
例えば、現在利益1億円出しましたっていうものから、それで時価総額が10億円が高いとか安いとか そういうディスカッションをするのが一般的です。
ちなみに上場企業の株価が 高いとか安いっていうのは、現在のを使われると思います?
それとも将来利益予想もしくは将来の事業計画を ベースにディスカッションされると思います?
どっちでしょう?
将来じゃないですかね。
なぜですか?
そのリターンが返って来る。
将来株価が 上がるかどうかに期待して投資するので、その将来の業績を一番重視して 決めると思います。
じゃあ、例えば将来の収益に対して、例えば未来に渡った事業計画の収益に対して、ディスカウントキャッシュフローで 現在価値に引き戻しました。
その現在価値 ネットプレゼントバリューに比べて、この株価が高いねとか安いね っていうような会話をなされるのか、来年とか再来年の利益に対して、この時価総額が安いねとか高いね って言われるのか、どっちでしょうか?
そうですね、まだなんか 会社によっては利益を出さずずっとやっていても、株価自体は 上がってるケースとかもあるので、来年というスパンじゃなくても 時価総額が上がっていくケースはあると思います。
そうですね、この会社の株を投資するか どうかを真面目に検討した時には、その将来キャッシュフローがいくらぐらい 出るのかなっていうのを割り戻して、本来の時価総額はいくらなのかな っていうのを考えて、それで割安とか割高とか っていうのを考えます。
じゃあ、ところで100社あって 今日時点で割安な会社はこれですとか、割高な会社はこれですとかっていう ディスカッションする時はどうですか?
今日時点で判断するのであれば、現在の利益とか売上に比べて で考えるんですかね。
うん。まぁ、今日時点と言うか 複数社を並べ始めた時には、将来の見込みって織り込むと すごいややこしいわけですよね。
例えば、学校のクラスを算数がよくできるAクラス 普通のBクラス、イマイチなCクラスに分けた時に、この前のテストで 振り分けちゃうわけなんですよね。
その中の例えば山田太郎君が、いやいや、もう夏まで野球ずっとやっていて 一切勉強していない、と。
1ヶ月勉強しただけで、どん底から50点までいきましたところ、僕、明らかにこれ成績の上がり度合い高いし 志望校合格できると思いますよ。
だって頭いいんですもん僕って言われたら、先生としては確かにそうだね、と。
君1ヶ月でここまできたから 学校受かりそうだね、と。
ただ、じゃあクラス分けの時に そういう見込みとか織り込むと、ちょっとややこしいじゃん、みたいな。
そんな話と一緒で、1社1社の投資の時にはもちろん 1社1社の将来予想を織り込むんだけど、じゃあ100社とか200社とか 1社2社を見比べる時に、そんな将来予想の話とかしていると すごいややこしいので、過去の実績を採用してこの株価が高いとか安いとか っていう風にディスカッションします。
そういう意味では レオさんが仰っていた通り利益。
しかも日常会話では直近の決算書の利益を採用して、良いとか悪いとか、高いとか低いとか、 っていう風な話をします。
株価の主要な評価基準PER・PBR
主要な評価基準として PERっていうのが正にそれです。
実は利益以外にもう一つ 評価する方法があります。
それがPBRというものなんですが、この二つが主要な評価基準になっています。
それぞれちょっと説明していきますね。
PERとは?
PERっていうのは株価。
時価総額を純利益との比率で 表すものですね。
例えば、年間100利益を上げる企業の価値が、時価総額が1500だったら、この会社15倍で評価されてますねって話です。
わかります?
本当はその株価じゃなくて 時価総額なんですよね。
株価かける株数の時価総額なんですけど。
純利益、もしも株価と純利益を比べたければ 株価対1株当たり純利益で比べるって言う。
面倒くさいから 時価総額の事を株価って言ってるし、純利益、1株当たり純利益じゃなくて 純利益って書いていますけれど、そういうニュアンスで 見てくれればと思います。
PBRとは?
はい、では続いて、もう1個ある PBRが一体何なのかと言うと、純資産と株価の比率ですね。
これはどうですか?
この2つの使い分けって どうなんですか?
まさに良い質問ですね。
それを理解するのがこのPERとPBRを より深く理解することに繋がります。
ただ、一旦それはさておいて PBR自体は理解はできました?
はい。
はい。
例えば、1000の土地を持っています。
1000の黄金も持っています、アセットは合計2000です。
実は300の借り入れがあります。
この会社はいくらで 売買されるべきでしょうか?
まずはすごいシンプルな質問 なんですけれど。
純資産自体はその1700ですよね。
そうですね。
その1700の純資産の会社 レオさんならいくらで買います?
1700ですかね。
そうですよね。1700の純資産の会社 いくらで買うかって言ったら、その会社だったら1700かな、みたいな そんな感じですよね。
でも、例えばそれに車がありましたとか、例えば売掛金がありましたとか、退職金の積立の借金がありますとか、いろんなのが混ざってきて、最終的に1000の純資産ですっていう時に、じゃあ、いくらで買いますかって言った時に、普通で言ったら1000で買います って言うのが一般的だけど、色んな事を総合的に考えると、これ1000じゃなくて 1500で買おうかな、みたいになった時に、あっ、その1500って言う時価総額の評価は PBR1.5倍で評価されてますねってそういう話です。
なるほど。
理論的には 1倍で評価されるべきなんですけれど、じゃあ、そのバランスシートって、本当に正確に時価を表してるわけ じゃないんですよね。
例えばどんな時に 正確に表してないと思います?
例えば売上が100です。
これはおそらく 100の売り上げを表しています。
これ大丈夫ですか?
現預金に100あります。
バランスシート上に 現預金100って書いてます。
これはおそらく現預金100を 正確に100で表していると思います。
じゃあ、総資産3000です。
これは本当に3000の総資産を 表してるんですかね?
この瞬間の時価で3000になる物を 保障されてますかね?
例えば減価償却で 数字が実際の価値とはずれたりとか。
そうですね。仰る通りです。
5年で償却してるけど 10年持つかもしれないし、もっと言えば買った物を 明日売ろうと思ったら、7掛けぐらいでしか 新品じゃないから売れないのに、明日7掛けになっているかって言ったら そんな事ないし、他にも例えば売掛金3000円あります。
その3000円って本当に 回収できるの?みたいな。
とかって考えるとこの売掛金を売掛金の マーケットに出したところで売れないし、そんな事を考えると純資産って言う 資産-負債が純資産なので、資産が本当に正確かって言ったら 正確じゃないので、そう言った事も含めて 純資産通りで売れるわけじゃないし、そこをどれくらい評価してますか ってのがPBRって言う。
そういう指標と言われます。
ある会社がPBR 0.5倍で取引されてます。
この会社の株は買いですか? それとも買いではないですか?
0.5倍なら買いではないと思います。
買いではない。
うん。
それはなぜですか?
純資産に比べて企業の価値が 低く評価されているからですかね?
低く買えると思うんですけれど。
あっそっか、低く買えるか。
そう考えるといろんな情報が足りないので、意思決定できないですけれど 買いですよね。
うん。
例えば、さっきの1700の会社が 850で取引されています、と。
850だったらその会社買おうかな、みたいな。
うん。
そういう感じですね。 だからPBRの目線は1倍っていうことですね。
では今の話をちょっといきますけれど、
PERはいくらであるべきか?
PERはいくらであるべきだと思います?
つまり100の利益が出る会社は いくらで取引されるべきだと思います?
PERはいくらであるべきかっていうのに、上場企業だとか未上々企業だとか っていう定義は入ってないんですけれど、一般的に暗に上場企業を指しています。
なぜなら未上場企業に株価なんて物は 存在しないから、ほぼ。
純利益は操作する事はできないので 基本的に1じゃないですか?
じゃあ、100の利益が出る会社は 100で買収できる。
じゃあ、普通に100の利益が出る会社を いくらで買います?お二人なら。
100の利益が出るとしても 先ほど仰っていたように、退職金やらなんやらが 乗っかってくると思うんで、はい。50で買いますね。 0.5倍で。
今期1億円の利益を出しました。 例えばシステム開発会社です。
その会社ちょっと売ってよ。 いくら?って言われて、5000万ですって、そういう話?
そうですね、おかしいですね。
これって会社が自社にシナジーが あると思って買収するっていうケースですか?
いや、そこは全く考慮していないですね。
一投資家で金が余りまくっています。
どこに投資しようかなと思っています。
そういうフェーズですね。
会社側としては 純利益の価格で売ってって言われても、ちょっと売りたくないっていう風に なるイメージがあります。
そうですね。
なので120とかですかね。
PBRとPERは別の話をしているんですが その点は大丈夫ですか?
今ちょっと混ざっちゃってるよね、二人とも。 そうでもない?
そうですね ちょっと混ざっちゃってると思います。
これって一つの買収に対して、PERはいくらでPBRはいくらで ってどっちも出せるって事ですよね。
どっちも計算出せます。
混乱してるのかも。 ちょっとわかってないですね。
いや、今話を聞くと 混乱はしていないんだなと理解しました。
PERってあくまでも利益に対する倍率で、PBRは純資産に対する倍率ですよね。
PBRの目線は1倍ですよね。
PERの目線はいくらですかっていう そういう話ですよね。
じゃあ、1億の利益を出す会社を 作り上げました。
いくらで買収しますか? いくらでその会社売りますか?
1.2億で売りますって言う場合 話になりますか?
ならないと思います。今後もより利益を 出していく見込みがあると思うので。
そうですね。 目線としてはどんなものだと思います?
今後めちゃくちゃ成長する可能性 とかもあると思うので、10倍とかで買うケースも あるのかなって思います。
アカネさんどう思います? 10倍っていう数字。
10年は確実に伸びるのであれば 妥当かなと思います。
10倍って言われて変な数字ではないです。
伸びるかどうかは会社次第なので、前提がない中では毎年、目指せ 安定的にそれぐらいの利益を出すぞ、っていうそういう前提なのかな という気持ちで考えてほしいなとは思いますね。
ちなみに純利益は操作はできます。
多分アカネさんが純利益は 操作はできないのでって言っても、売上に比べたら操作はし辛いですけれども、例えばフリーキャッシュフローとかに比べると、すごく操作しやすい数字ではあるので。
でも、一定操作されてないという過程で 考えて欲しいですが、10倍って言うのは変じゃないです。
ちなみにそういった事を考える時に 重要な指標って何かわかります?
その将来にわたって1億利益を出す。
その会社の価値がいくらなのかと考える時に、頭においておかなければならない 指標は何ですか?
ROIですか?
そうですね、ROI。
世の中のROI水準っていうのが 必要になってくるんですが、もうちょっとフラットに言えば利回り水準。
前回ネットプレゼントバリューを考えた時にも、その会社の価値を考えるのに 利回り水準というものがベースにならないと、1億ずつ利益を出す会社って 普通に考えたら無限大の価値ですよね、ってなっちゃいますよね。
それが無限大じゃない ってなぜ言えるかって言うと、例えば利回りが10%。
定期預金にすると10%の金利が 付くって言うんだったら、1億の利益を出すって会社は 金利10%の世界では10億って評価されます。
なぜなら10億の定期預金は 毎年1億の利益を叩き出すので、それと同等だよねって見なされるので。
このPERがいくらであるべきなのか、と、いう事について考えるべきは、利回り辺りの事なんですが、これもうちょっとブレイクダウンすると こういった観点になります。
まず、企業における純利益っていうのは 即ち利回りなんですよね。
配当を出して初めて 株主に現金がいくんですが、配当を出さずに会社に留保されても その会社の所有者は僕なので、どっちでもいいんですよ。
例えば、僕の飼っている犬が 土を掘って芋を掘り出しました。
で、その芋を僕に渡してもいいし、これが配当ですね。
その犬がその芋を 咥えたままの状態でもいいし。
なぜならその犬は俺のだし その犬が咥えている芋も俺の物だから。
配当っていう形で 犬から僕に渡されようが渡されまいがどっちでも、この1ヶ月で芋1個拾った って言うだけで十分って言う。
会社オーナーにおいて純利益は即ち利回り
この辺りをもうちょっと説明すると、その純利益って言うのが もらえるかどうかはさておき、その会社全部を持っている人間からしたら それは利回りだし、株という形で1/100しか持ってないオーナーでも、同じく純利益の1/100が自分の物であると言う。
そういうような感覚になっています、と。
負債の利回り水準と比べてリスクが高い
次に、負債の利回り水準と比べて リスクが高いんですよね。
例えば、ある会社があります。
いつ倒産するかどうかわかりません。
その会社に金を貸すのと投資をするのと、どっちがパーになるリスクは少ないでしょうか?
お金を貸す方ですね。
お金を貸す方が?
リスクが低い。
そうですね。なぜですか?
お金を貸す方は ある程度優先的に返す義務があるんですけれど、投資の方は返す義務はなく 運用されるためですね。
そうですね。仮に会社が解散となっても、返す物を返して 残った物を、エクイティホルダーが皆で割るから、パーになるリスクという観点で言うと 株を買うって言うのは、パーになるリスクが 非常に高いわけですよね。
じゃあ続いて 貸付をした時の金利が1%です。
じゃあ、株を持った時の期待リターンって、1%に比べて高いでしょうか? 低いでしょうか?
高いと思います。
それはそうですよね。 パーになる確率が高いんだから、ハイリスクじゃないとハイリターン食べないよ っていう話なので。
金利相場
じゃあ、次に金利相場。
これもちょっとイメージして 欲しいんですけれども、例えば、こういう金利相場っていうのが、経営者にとっては常識的に重要であって、なんて言うのかな、この、例えばROEっていうのは その純利益を純資産で割ったものですよ、みたいな、公式も重要かもしれないけれど、こういう相場観の方が 経営者にとっては重要で。
例えば車の運転。
一歩通行の所は一歩通行じゃないと駄目ですよ って言うのを教習所で教えてくれるけれど、実際の運転としては、首都高のこの辺りって時速これぐらいで、走ってないと後ろから煽られるよ、みたいな。
そういう相場観って言うのを理解しないと 運転できないのと一緒で、はい、じゃあ、金利相場。
これいろいろ並んでいますけれど、どういうものが低くて どういうのが高いと思います?
僕はよくわからないですけれど 住宅ローン、マイカーローンとか、大手企業ローンは 買った物自体の額が大きいので、金利が大きくなるのかなと思います。
で、カードローンとかその逆で 小さいのかなと思います。わからないですけれど。
はい、まぁ、ひとつの考え方ですね。 アカネさんはどうですか?
住宅ローンとかは額が大きいので、むしろ金利のパーセンテージとしては、そんなに大きくないんじゃないかな っていう風に思いますね。
なので同様に車とか大企業とかは そんな金利は大きくなくて、中小企業とかは金利を大きくしないと お金を集め辛かったりするのかなと思いました。
そうですね。お金を集め辛い。 なぜお金を集め辛いんですか?
返せる安心感と言いますか、そういうのが大企業に比べると 小さいからですかね。
そうですね。金利って言うのは 究極的に言えばリスクの裏返しなんですね。
100貸して、100人に貸して 何人から返ってくるかって言う話なんですよ。
これがほとんどから返って来ないんだったら 金利を上げざるを得ないし、みんなが必ず返すって言うんだったら、金利が低くてもビジネスとして やっていけるわけですね。
つまりリスクの裏返しです、と。
じゃあ、レオさん これ色々並んでますけれど、リスクが高いの、例えば、レオさんに ちょっと金持ってるんだったら貸してよって、いろんな人がやってきました。
リスクが低いのはどれだと思います?
もしくはリスクが高いのは どれだと思います?
大手企業は リスクが低いんじゃないかなと思います。
返せる安定性があるので。
はい。
で、リスクが高いのは それこそ中小企業ですかね。
中小企業と大手企業でいくと中小企業の方が リスクが高い。その通りですね。
他は?じゃあ上4つは?
じゃあ、上4つで 担保取れているのはどれですか?
住宅ローンとマイカーローンですかね。
そうですね、3つ目はどれだと思います?
証券担保ローンかな?
ちょっと何かよくわからないかも しれないけれど、担保って日本語が入っている時点で 担保は取れているわけなんですけれど。
例えば、トヨタ株買いました。
そのトヨタ株を担保に 金借りるって言う話です。
うん、なるほど。
じゃあ、担保があるのとないのとでは リスクはどっちが低いですか?
担保がある方がリスクが低いです。
そうですね。
はい。
じゃあ、住宅とマイカーと証券、どれが担保価値が高いと思います?
金額の大きさで言うと 住宅ローンなんですかね。
大きさはあんまり関係ないですね、実は。
だから、さっきからお話している通り 返済リスクが高いかどうかですね。
あっ。
つまり安定性のある資産は どれかって言うそういう話です。
安定性ある資産を担保に入れていれば、まぁ、返済しないって事はないだろう ってそういう話なんですけれど。
例えば、住宅ローンって どういう枠組みかって言うと、例えば、5000万の土地&家。 世の中で流通しています、と。
その土地を買うのに1000万頭金入れて 残り4000万貸してください。
って言う話なんですよね。
で、4000万全て返済するまで、その住宅は買った人は 買った気持ちになっているだけで、実際所有しているのは 金を貸している人が所有しているんですよ。
担保として取っているわけですから。
で、例えば5000万の物件を 1000万頭金入れて4000万借りました。
順調に返済しています。 残り1000万です。
こんな状態なので住宅ローンの1000万の返済が 滞るなんて事は考えられないわけですよ。
もしも1000万が返済できないって言ったら その5000万の物件を売り払って、まぁ、相場が落ちているから2000万ぐらい でしか売れないかもしれないけれど、そんなに落ちるわけないんですが、仮に2000万でしか売れなくても 1000万回収できるので、土地と建物があるって 建物の方は減価償却しますけれど、土地は価値が変わらないのでね あんまりそこまで。
そういう意味では住宅ローンって言うのは すごくリスクが低いです。
貸す方からしても。
そうするとやっぱり競争原理が発生して、金利を安く提供してくるので、結果的に金利水準が安いって そういう話ですね。
全般的な金利相場イメージとしては、
例えばこんな感じで、住宅ローン1%、例えば5000万の住宅ローンを組めば 年間50万の金利。
もうちょっと別の言い方をすると、月当たり4万円の金利が発生するって事です。
ま、それとは別に5000万 本当に返済していかないといけないので。
それに比べると車とかは高くなりますけれど、当たり前ですけれど何の担保も取れない カードローンとかに比べると、それ劇的に低いですって言う話です。
で、カードローン 昔は30%もあったんですけど、法律で20%、もう19.9%くらいが 上限になっているので、大体それに張り付いてます。
逆に言うとカードローンなんて 誰でも組めるローンなので、誰でもかれでも組めるって言うのは 20%なんですけれど、同じカードローンでも ちゃんと審査を通して、7%ぐらいまで下げている会社もありますね。
じゃあ、次に個人と法人。 どっちが信用があると思います?
法人ですね。
そうですね。
そういう意味では カードローンとかと企業とかで比べると、やっぱり企業とかの方が金利は低いです。
もちろん企業とかでも10%20%でしか 借りられないケースもありますけれど、まぁ、まともじゃないですね、その時点で。
で、大手企業とかで 1%弱ぐらいの金利です、と。
この金利相場見て何か感想ありますか?
カードローンだけ飛び抜けて 取ってるなっていう印象です。
そうですね。
無担保は弱いって事ですね。
大企業の金利が1%切っている中でも 貸す人っているんだなという風に思いました。
わかるわかる。僕もそう思う。
たぶんねガイアックスも金利1% 切ってると思うんだよね。
てことは、100年貸し続けても 倒産しないって踏んでるわけで、意味わかります? ニュアンスとして。
はい。
すごいなーって思っちゃうよね。
低金利時代なんですよ。 今マジで。
その結果どんどん金利が下がって。 まぁ、金が余ってるって事なんですけれど。
僕も謎だなーと思いますね。
じゃあ、次にこの金利相場からPERを考えて いかなければならないんですけれども、
上場株式の期待利回りは?
上場株式の期待利回りって どれくらいだと思います?
さっき言ったように大手企業ですよね。
大手企業が金借りるとなると 1%2%で借りられます、と。
ぶっちゃけ1%以下で借りられます、と。
さあ、投資の方だったら 期待利回りはどれぐらいだと思います?
貸付の利回りより 大きいですか?低いですか?
大きいと思います。
そうですね。なぜなら 貸し付けるより投信の方がリスクが高いから。
じゃあ、それがどれぐらいだと思います? 1〜2%ではなくて。
人によるとは思うんですけれど 1.5倍になるとかそれぐらいなんですかね。
そうですね、1.5倍かもしれないし もしかしたら2〜3倍かもしれないし。
少なくとも貸付の利回りよりかは 大きいですよ、と言うそういう話です。
PERの算出の考え方
で、期待利回りの逆数が PERであるっていうのはわかります?
例えば、5%の金利を期待しています。
5%の金利を期待してるって事は、1億の純利益を出す会社、いくらで買収します?
6億とかですかね、じゃあ。
6億で買収して毎年1億の利益が出たら 利回りはどれくらいですか?
500億。
500億。じゃあ500億で買収して毎年1億の利益 が出たら利回りはどれぐらいですか?
0.2%かな?
利回り5%ぐらいをイメージすると、1億の利益を出る会社を いくらで買収すると思います?
えっ、1億500万じゃないですか?
1億500万で買収して 毎年1億利益叩き出してくれたら、利回りほぼ99%ぐらいです。98%。
あっすみません。そっか。
200億。
惜しい。1億の利益が出る会社を 200億で買うって高すぎない?
そうですね。確かに。
20億じゃないですよね?
そう、20億。 20億を銀行預金して毎年1億利益が出てきます。
さぁ、利回りはいくらでしょうか って言ったら5%なわけですよ。
すみません。すごい簡単な計算だった。
すごい簡単な計算でしたね。 5%と20倍ってのは逆数って言うのは大丈ですか?
はい、大丈夫です。
その逆数の感覚が頭に入っていないと、5%って言ったら20倍 7%って言ったら15倍、10%って言ったら10倍 これが逆数なので、ざぁっとその水準感を覚えてないと いけないですね。
はい。
つまり期待利回りが5%ですよっていうと、PERが20倍ぐらいが目線ですよね ってそういう話になるわけです。
実際には日本の平均は15倍ぐらい。 期待利回りは7%ぐらいって事ですね。
上場株の期待利回りは7%ぐらい。
逆の言い方をするとPERは15倍ぐらいが平均ですよ って言うそういう感じです。
PBRはいくらであるべきか?
PBRはいくらであるべきか?
これはさっき言った通り1倍ぐらいが目線ですよ という話になります。
BSからPBRを考える
実際アセットとデットと エクイティがあって、この純資産と同額ぐらいで売買されるのが PBRとしては目線ですよっていう、このPERとPBRが どちらを採用されるべきなのかとか、どう組み合わすのかって言うのがより深く 理解するためには必要になってくるのですが、一旦PERという部分と PBRというその指標については、正しく理解してもらえたらな という風に思っています。
では、今日全体的なところを通して ご質問あれば。
じゃあ、最後アカネさん 今日の話をサマライズすると、簡単に言うと何だったのでしょうか?
株価と言うか時価総額がどうやって 決まるのかっていう観点としてPERとPBRがあって、それぞれの大体の水準とか計算方法とか そういうところを学んだと思っています。
そうですね。その通りです。 ちなみにPERの目線はどれくらいですか?
PERが大体15倍。
PBRは?
PBRが大体1倍。
そうですね。
まぁ、そう言ったらそうかな って感じしますよね。
そうですね、なんか具体的に どういうシーンでPBRとかPERを使って、会話がされているのか とかが気になります。
あの会社の株買う?みたいな。 でもPER 30倍だよ。
ちょっと高すぎない?みたいな。
どれだけ利益先取りしてるんだ、みたいな。
ふんふんふん。
とか、あそこPBR 0.5倍だぞ。 これマジで買いじゃないの?って言って。
いや、粉飾決算じゃないの、あれ?みたいな。
はいはいはい。
結構個人投資家が会社をチェックする時に 見る指標って事ですか?
ま、と言えばそうですね。
でも正直、個人投資家はあまり見ないので 起業家が会社の評価を見る時に、使う方が多いような気がします。
ふんふんふん。
基本的にこの数字は 公開されているんですか?
それとも自分で計算していって 見るものなんですか?
公開されていますね。 おそらく株価ボード見て、株価が1番最初に来るんですけれど、PERとかPBRは、5番目とか6番目あたりに来ても 変じゃない数字ですね。
少なくとも売上とか利益とか より先にくるでしょうね。
ちょっといろんな会社のPERとPBRを 見てみようと思います。
そうですね。
お二人共株はやった方がいいと思うので 是非日頃から慣れ親しんで頂ければと。
僕も6歳の子供にも 株を始めさせているので。
へぇー。(笑)
すごいですね。(笑)
是非みなさんもやって頂けたらなと思います。
はい。
はい、今日は以上で終わりたいと思います。
どうもありがとうございました。
ありがとうございました。
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