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たとえ念入りに創業者株主間契約を締結しても、争いが起きることがあります。争いが発生した時にどのようにして落とし所を見つけるのがいいのかについてレクチャーします。創業株主間契約の見本は、公式サイトに設置しています。

https://youtu.be/iZDJzZAxooE

上田祐司

株式会社ガイアックス 代表執行役
ガイアックスでは、「人と人をつなげる」をミッションに、ソーシャルメディアとシェアリングエコノミー事業を展開。また起業家が集うスタートアップスタジオという側面も持ち、社会課題を解決するための事業づくりサポート、投資を行う。シェアリングエコノミー協会代表理事。

公式サイト: https://yujiueda.com/blog
Twitter: @yujiyuji

富士茜音

ガイアックス 2020年入社

Twitter: @fuji_akane

小林玲雄

大学生 (ガイアックスインターン)

Twitter: @Koba06399647

上田

創業株主間契約について 色々話してきましたけれども、本当にいろんな形で設計し、色んな形で事前に合意して、いろんな形で契約を結ぶ事が、大切かなと思っています。
とは言え、なかなか物事は、決めていないケースもあれば、決めているケースもあると思いますが、揉め事が多いのがこの辺のことです。
今日はそういった揉め事について、どんな争いがあるのかとか

株式の譲渡に関して争うケース

上田

そういう話をしていければと思います。
創業者株主間契約とか、創業者が誰かが辞めるとか、この辺で揉めてるケースとか トラブルになっているケースとか、例えばどんなのがあります?

アカネ

最初に契約を結ぶ際にコミット量とか、そういった前提を固めた上で、契約を結ぶと思うのですが、その辺りが変わった際に、揉める事につながると思います。

上田

そうですね なかなかコミット量とか表現しずらいので、揉めどころかもしれないですね レオさんどう思います?

レオ

例えば退任メンバーの株式を譲渡する際に、取得価格で譲渡するか、またはその内の数%は、直近の株価で譲渡するかなどで、争うケースが出てくると思います。

上田

そうですね それは事前に決めてないから?
それとも決めていても?

レオ

決めてないからの方が大きいですかね。

上田

うん、そうですね。
決めているとその辺は ちょっと緩和するかもしれないですね。
ともかく我々みんな どちらの立場になるか分かりませんが、揉めたくないので決めているのですが、とは言え、決めてないのは 決めた方がいいですが、決めてても揉めるケースもあるので、ちょっとその辺を 深堀りしていきたいと思います。
そもそもビジネス社会における 争いにおいて、誰が強いのかって言う、すごい原則論なんですけれど、やっぱり持たざる者が 強いケースは凄い多いですね。
これ意味わかります?
例えば金を貸した方と借りた方 どっちが強いですか?

アカネ

その失うリスクがないっていう点では、借りた方が強いって事ですかね?

上田

そうなんですよね。
なんとなく力がなさそうで 弱そうに思えるのですけれど、開き直られたら 結局どうしたらいいのだろう、みたいな。
結局貸した方が、もう土下座してお願いしなければならない みたいな、すいません返してもらえませんでしょうか? って言って、今回のケースにおけると、同じような話でいくと どういう話になりますか?

レオ

例えば退任したメンバーが株を持ったまま、ライバル企業に移ったりしちゃうと、ライバル企業の従業員なのに、同時に自社の株主でもあるので、例えば財務諸表を見せてほしいとか、株主としての権利行使が できてしまう可能性が、考えられると思います。

上田

そうですね、それはなかなか 良い揉め方パターンですよね。
巻き上げ権限がないとそうなっちゃいますよね。
それはそれで そういう揉め方もあるのですが、本件で今話していた、持ってない方が強いっていう 大原則に照らし合わせると、会社側もしくは会社に残った側か、辞めた方かどっちが強いと思います?

レオ

辞めた方ですよね。

上田

そうですよね 今レオさんがおっしゃったとおり、いや、俺ライバル企業に就職しても いいんだけど、みたいなのもあるでしょうし。
他はどんなことがあり得ますか?

レオ

でも先程の話に照らし合わせると、辞めても株をそのまま置いていかない っていう話になるのですかね?

上田

そうですね。
置いていくかどうかは 実は今回は物理的な観点があって、これもビジネス社会で 結構重要なのが、みんな結構、特に ジュニアの方はよりそうなのですけれど、契約を重視するのですよね。
でもやっぱり百戦練磨になってくると、契約を重視してもしょうがない、物を重視しないといけないと思う、思考がどんどん増えてくるんですよ。
詐欺師って得手して そこに乗っかって来てるんですけれども、契約結んで金払ってもらうみたいな、決してそんな事をしては駄目で、金を渡す時は物々交換でないと絶対駄目みたいな、物持った方が勝ちなので、そういう意味では印鑑だとか 現金だとか物、納品物とか、そういった物を押さえていないと弱いし、押さえている方が強いっていう 特徴があるのですけれど、株式に関しては、最近やっぱり株式の名義っていうのが、会社側で管理して、実際の株券を発行しないので、そういう意味では、勝手に持っていくっていうのは なかなか難しいので、その点は普通のビジネスと 違うところかもしれないですね、発行会社が有利なところ。
まぁでも、やっぱり辞めた方が有利なので、例えば単純に言えば、じゃあ、これ話がまとまらないので 裁判しましょうか?
これの損得はどうですか?

レオ

辞めた側が得ですね

上田

なぜですか?

レオ

1つ裁判するのにも 費用がかなりかかるし、

上田

費用がかかるっていう観点は 両方がダメージ食らうし、もっと言えば現金残高でいうと、会社の方が大きいかもしれないですよね。

レオ

うん、そうですね。

アカネ

元々契約結んでいたのであれば、どっちが強いとか ないような気もするのですけれど、そうではないんですかね?

上田

そうですね 例えば解釈に幅があって、でも9:1で会社側が正しいとしても、辞める方が だったら裁判しましょうって言って、裁判にもつれ込みました。

アカネ

会社としては、何が何でも回収したい っていうところがより強いので、辞める方の人が条件を決められる っていうところで、得なんですかね?

上田

そういう意味では、例えば裁判になって嫌なのは誰ですか?
会社ですか? 辞める人ですか?
じゃあその会社が順調に 上場を目指しているとしましょう。
どう思います?

アカネ

裁判があったってなったら、何か不祥事を起こした みたいな印象に繋がるとかですかね?

上田

そうですね。
そもそも株の帰属が どうなっているかって裁判して、で、2年かけて決着に向かって 頑張ってます、なんて言う、そのシチュエーション自体で負けてますよね。
もちろん、株の3割持って行かれた。
それをなんとしてでも防がなければ。
それはその3割に対して 裁判が安すぎるから、というか、3割が重過ぎるから、裁判しようが 2年かけようが、きっちり確定させないといけないけれど、じゃあ本当はこれ3%っぽいけれど、契約書を読んだ時に5%っぽい、で、彼は5%って主張してる、みたいな、3%なのか、5%なのかって 争っている時に、それで裁判とかになって ややこしい話になっていったら、なんとか頼むからちょっと、そういう方向で着地したくないな、と思いがちではあるでしょうね。
意味分かります?

アカネ

はい。

上田

例えば、他にも創業メンバーと 喧嘩するわけですよね。

アカネ

はい。

上田

言わば両方経営者なわけです。
一緒に経営をやってきた A君とB君が別れるわけですよね。
A君とB君が戦って 裁判じゃなくても泥試合するとして、まず完全にクリーンだと思いますか? という話です。
会社設立したその日から コンプライアンスを始めとして、例えば、商品がないのに、販売サイトを作る みたいな詐欺的な事もせず、全ての残業を記録して、どこに顕微鏡あててもらっても きれいさっぱりです。
という経営をしてきているのか?という話です。
じゃあ、そうではないとしたら どうですか?

レオ

そうではないっていうのは、クリーンではないって事ですか?

上田

何かしら無理してやってきたと。

レオ

元々契約の事で争っていたのに、他にアラがたくさん出てしまう というケースですかね?

上田

そうですよね、言わば二人で経営してきたから、どっちにも粗があるわけですよ。
残る方にも粗があるし 辞める方にもある。
さあ、その時どっちが得か? どっちが強いか?

レオ

辞める方が強いと思っていて、それは先ほどおっしゃったように、上場を目指している際であれば、評判に傷がついたりすると まずいですけれど、辞める方は別に評判とか関係ないので、関係ないって事もないですけれど、ましなのではないでしょうか。

上田

そうですよね。
上場を目指してなくてもそうですよね。
普通に会社として 頑張って隆々と経営している方と、辞めた単なる個人で 泥をかけあって、泥をかけるパワーが どっちにあるのかって言ったら、もしかしたら 会社の方があるかもしれないけれど、少なくても泥を食らって ダメージを食らうのは会社なので。
例えば、創業して1年後に 誰かがうつ病で辞めちゃいましたと。
それは個人の事由かもしれないけれど、会社の事由かもしれないし、それを面白おかしく 書き立てようと思ったら、書き立てられるわけで。
それを例えばいろんな掲示板に書いていくっていう、そういう静かなやつもあれば、もっと大々的に色んな所で売っていく、みたいな、大きな事もあります。
話は戻って やっぱり持たざる者が強い、というケースも結構多いですよね。

代表と退任メンバーとの争い

上田

実際トラブっている内容例を、ちょっと突っ込んでいくのですが、一番パターンとしてあるのは、代表が残って退任したメンバーがいます。
退任したメンバーとの、 株を持っていけるか?持っていけないか?
買い取るか? 買い取らないか?
買取時の価格についての争いが多いわけですが、元々こういった契約を結んでいるか? 結んでないか?が、最初にあるのですが、仮に結んでいたとしても、色々微妙なところがある訳ですよね。
例えば不祥事を起こしてクビにした。
会社サイドとしては、不祥事を起こしたから 損害賠償請求も起こしたいけれど、起こしてもしょうがないから ここは退任してもらって、株を置いていってほしいなぁ、みたいな。
クビだろうがクビじゃなかろうが、株は持って行けるっていう風になっているから、不祥事の所を定めてなくて さぁどうしたものか、とか、さっきのコミットではないですけれど、退任はしてなかったけれども、ある時からちょっと副業も始めて、こっちの会社のコミットは1割2割だと、それがもう1年、2年続いて、ちょっと何とかしろよと言ったけれども、それだけ時間が経ってしまいました、と。
いざ退任するって言った時に、1割2割のコミットだった期間というのは どう折り込むべきかとか。
契約は1回したものの 途中で口約束とか、メール上のやり取りが 発生していたりしたら、それが有効なのかどうなのか という話も出てきますよね。
これ結局、決めていないと 揉めるのですけれど、決めるというのはすごく難しくて、コミットの度合いもグラデーションだし、パフォーマンスもグラデーションだし 実際はね。
決めたルールに則って、物事を進めるには 悪くない働きをしていて、できたら株の半分ぐらいを、持っててもらうのが ちょうど良いと思うのだけど、契約書上、全部持っておいて もらわざるを得ないから、それだと採算合わないから クビしかない、みたいな。
そんな事にもなりかねない。
一方、パフォーマンスとかコミットとかを、契約書に落とすのは不可能だから、逆にそういうのを書いてしまうと揉めてしまうし。

レオ

最近ソーシャルネットワークを観たので、すごい今タイムリーな話で 面白く聞いてます。

上田

ちなみにソーシャルネットワークは どんな話でしたか?

レオ

ソーシャルネットワークは、マーク・ザッカーバーグとその親友で始めて、最初、確かザッカーバッグが70で、その親友が30だったのですけれど、その親友が辞めるってなった時に、持ち株を一気に減らされて、0.3%とかにされたのかな?っていう、そこから泥沼裁判っていう話だったと思います。

上田

そうですよね 裁判なんて起こすのは自由なので、あれもあれで、めちゃくちゃやり過ぎだなっていう感じだけど、窺い知れないので 何とも言えないですけれどね。
他の争うパターンとしては 逆に代表が退任して、他のメンバーが社長を引き継いだけれど、代表以外のメンバーが辞める時は、株を置いていけ という契約を結んでいたんだけれど、代表が辞める時に、株をおいていけ という契約を結んでなかった。
何か分かります? あまりにも想定していなくて。
結果的に代表が 大株主のまま会社辞めたけれど、この会社どうしよう、みたいな。
困ったな、みたいなのも 時々あったりします。

誰に相談すべきか?

上田

そういう時に退任する方もしくは社長が、誰に相談していくべきなのかっていうのは、なかなか難しくてですね。
まず、あまりお勧めできないのが弁護士さん。
弁護士さんも立ち位置によるのだけど、特に弁護士さんで裏で相談して、本人が交渉するならまだしも、それは全然 やってもらっていいと思いますね。
自分の代わりに弁護士さんを前に出して、もしくは弁護士さんを同席しながら、議論とかし始めると、巡り巡って裁判に紐づいていくし、あまりいい考えだとは思わないです。
相談相手は結構、得手して、その会社のステークホルダーだったりするので、どうしても退職した人より、退任した人より会社側の肩を持つ人が多いので、相談したところで フラットな立場の人は少ないと思います。
退任する人と創業した人が、同じく平等に親しくしているメンターの方とか、知り合いの社長さんとかがいるなら、知り合いの社長さんと言っても 中小企業の社長さんではだめで、やっぱりベンチャーとか ベンチャー業界に詳しくて、業界の相場観が分かっている人だったら、いいと思うのですけれど、そういう人がいればいいですけれど、いないとなかなか相談する人はいないかな という気がします。
直接話し合うと なかなか両方が両方の主張をして、まとまらないケースが多いなと思います。

退任メンバーが考えるべきこと

上田

その時にやっぱり僕も、そういうの間に 入る事が結構多いのですけれど、僕も出来るだけ両方の立場に立って、物事を考えようとは思うのですが、退任メンバーの方に言いたい事は契約書上どうであれ、揉めているっていうことは、もっと株くれとか、もっと高く株を買ってくれ という話だと思うのですが、契約書上どうであれ、いくつか考えて欲しいな、と思うのは、1つは本当に退任する人が パフォーマンスを発揮したのか?
もしくはパフォーマンスを発揮したけれど、周りの社長とか他の役員がボロボロすぎて、結果が出なかったというのかもしれないけれど、経営者からしたら、経営者の一端であれば、それも含めてマネージするのが責任なのだから、本当に会社が大きくなったのかっていう、実際、辞めた人が在任している間に 上場まで持ち込んだら、自分の株式なんか置いていく必要はなく、適正株価で売却できるわけなのだから、それを出来てないというのは どういう事なんだ、という。
僕は頑張って 僕はパフォーマンスしたけれど、社長がアホ過ぎて 結果うまくいかなかったので、僕もやり切れなくて辞めるのですって、言うかもしれないけれど、それも含めて責任じゃないか という感じはしますね。
他にも株式ということに対して貰えるとか、ゲインが取れるということが期待し過ぎで、僕らの場合 特にガイアックス出身者って、キャピタルゲインで1億円以上稼いでいる人は、ゴロゴロいるわけですよ。
ゴロゴロね。
例えば営業マンを雇います。
営業マンの報酬っていくらですか?
30万ですか?35万ですか?
40万ですか?45万ですか?みたいな、そういう話をする時って、能力とかアウトプットと報酬って すごい連動してます。
分かります?
でもキャピタルゲインっていうのは、はっきりと連動してないのですよ。
億単位のキャピタルゲイン持っている人 A君、B君、C君がいて、仮に1億、2億、4億持っているとして、能力値が1倍、2倍、4倍なのかと言うと そんな事ないわけですよ。
もっと偶発性に基づいて、結果的に1億儲かった人とか 2億儲かった人とか、4億儲かった人がいるんですよね。
結局、株式はギャンブルなので、例えば役員でやってましたっていう最中に、報酬はもらってません。
報酬は払うべきじゃないですか?というのであれば 僕も間に入って、そうだ。報酬を払うべきだ。と言って、会社側の人間でも 辞めた方の方に感情移入して、払わすように持っていきますけれど、株式がゲイン取れたとか取れなかったとか、それをそこまで期待した所で何を言ってるのだろう と思いますよね。
もっと言えば そんな死んだ子供の年を数える暇があるぐらいなら、次の会社を見つけてそこで活躍して、キャピタルゲインを得るべく、頑張った方がいいのではないかな と思いますよね。
もう1個は社長がアホだから、俺辞めます、みたいな話も多々ありますが、僕からしたら経営陣として入っている時点で、もしくはストックオプションをもらっている時点で、ストックオプションっていうのは、投資家における株式投資と一緒で、会社の評価もしくは 代表者の評価も含めて、株を取得しているんですよね、投資家と言うのは、ストックオプションをもらっている時点で、もしくは生株を貰って この代表者と一緒に会社を起こした時点で、潜在的にその代表者を評価して、その株を取得しているわけで、代表者がアホだから アウトプット出来てなくて、もしくはアホだから喧嘩して、という風に話を あたかも自分が悪くないように言うのですが、横から見ていると、そんなもの選んだ時点で間違っている という感じで、結果的にバカな経営陣を 選んだあなたが悪いのだから、株式報酬が契約書通り履行されているとか、解釈によってはこうだけど、 今回こうあるべきじゃないのかとか、主張するのもわからなくはないけれども、正直そんなことに時間を使うくらいだったら、さっさと手を切って、貰えるもの貰って ささっと売るもの売って、次の会社にコミットした方が良いし、全ては自己責任だぞ っていうのをすごく言いたいなと思います。

代表や残るメンバーが考えるべきこと

上田

もう一方で代表とか、残るメンバーが考えるべき事っていうのは、一つは辞めた奴が腹立だしくて、あいつに株持たすのなんて 本当に腹立たしい、みたいな、そういうケースと、辞めてくれてもいいのだけれど、彼らが株を持っていて、例えば3%持っていますと、今回新しく入ったCTOが、ストックオプション贅沢に分配して 1%持ってもらいましたと、ところが3%と1%で彼の方が多いから、全体的なことを想定すると、3%じゃなくて1%を切るぐらいの 水準に減らさないと、皆のモチベーションを、キープ出来ないのですけど、みたいな、あたかも皆の事を考えて言っている、ケースもある、というような話なのですが、ここまで結構いくつか考え方に、もうちょっと改めた方が いいのではないかと思うのですが、一つはやっぱり創業時っていう、誰もそのビジネスを信じてない時に、信じてコミットしてくれたその人に対する、感謝って言うのはすごく重要なのですよね。
究極的に言えばその創業メンバーが、人生において最も感謝すべきは彼であって、彼以上にに感謝する人なんていないですよね。
事業上の方針が違うとか、パフォーマンスが出ないから退任してもらうとか、結局、何だかんだ、音楽性の違いで別れることも あったりするのですけれど、何やかんや別れる時に、では、一番感謝すべき彼にいったい何を提供するのか という話です。
それこそ、そこで株を渡して喜んでもらう、別に現金を渡して喜んでもらってもいいのですけれど、もうちょっと別の言い方すると、その代表が彼の人生において 何をゴールに人生を過ごすべきかというと、彼自身が金持ちになる事じゃなくて、彼自身が周りのお世話になった人に、お世話になった事以上に返すというのが、人生の目標であるべきで、そういう意味では そんな株の細かい所までちゃっちゃ言わないで、儲かってもらって、辞めていった人が儲かったこと自体を、代表が喜ぶべきなのではないかな という風に思います。
もう1個は、例えば音楽性の違いとか、パフォーマンスが悪いから辞めてもらうとか、そういうことがあると思うのですが、結局そういう時って、辞めてもらうことに対して 僕はそんな反対しないと言うか、会社側の立場だったとしても、方向性が違うのであったら 辞めてもらった方が良いのではと思いはします。
結局ポジションは 妥協したら駄目だというのは賛成ですけれど、報酬は妥協してもいいと思うのですよね。
ポジションで妥協しちゃ駄目な代わりに、報酬で妥協するべきだと思います。むしろ。
そういう意味では そういうような思考を持ってもらうと、トラブルが減るのではないかな という気がしますね。

未来志向で考える

上田

全体論で言えば、資本主義社会の話なので、みんなでこぞって、未来志向で考える必要があると思います。
一応合意はしておいて トラブルを減らすものの、合意をバックアップにして 最後トラブった時に、その合意事項で トラブルなく終了できる、というものがあるものの、それとは別に、未来志向で考えると、こういうパッケージだとより良いというのが 見つかるのならば、それを目指した方がいいとは思います。
例えば株は渡せないけれども、現金に色を付けるから、その株は置いていってよ、というのは 意外にwin-winで、お互いハッピーだったら、契約書を無視して それでまとめた方が良いし、辞めるのではなくて、技術顧問になってもらって、こういう風な形で着地するのだったら、うちの株を これだけ持ってもらっても、別にいいかなと思うのだけど どう?みたいな。
そういう風な未来志向で、より良いパッケージを 探していくっていうのが、大切じゃないかなと思います。
以上、トラブルケースと トラブった時の考えについて、お話させてもらいました。

アカネ

感想になるのですけれど、やはり経験した事のない事だと、いかに自分が損しないか っていうことを、考えてしまいがちなのかなと思っていて、そんな中でどういう風に 妥協しあうかっていう考え方が、すごい勉強になりました。
弁護士の方を置いて、早く解決したくなる ような気がしたんですけれど、そうすると裁判に繋がる可能性が、高くなるんだって いうところもちょっと驚きでした。

上田

そうですね 弁護士さんにもよるのでしょうけれども、自分のアドバイザーとして、使った方がいいと 思うのですけどれも、ほんと見てて酷いのは、お互い代理人を出して、代理人同士で言い争っている時って、クリエイティブで ハッピーな着地に向かってない。
両方が裁判した時に 獲得できる最大利益を、両方、間合いを見計らってやっているっていう。
そのプロセスとその着地は 本当にハッピーなのか、と思ってしまいがちなところですね。

レオ

僕もいろんな ビジネス映画とかドラマを観ていて、すぐ弁護士に相談してる っていうイメージが強かったので、結構意外だったのですけれど、会計士に相談するのは どうなんでしたっけ?

上田

そうですね、会計士にももちろん タイプがあるんですね、基本的に財務とか会計に詳しい人であるという、認識は間違ってはいません。
ただ会計士の会計士たるお仕事、監査法人のお仕事は どんなお仕事かと言うと、ルールに基づいて 正しく評価するっていうお仕事なので、プロ野球の世界で言えば、アンパイアみたいな立場なんですよ。
これはセーフだ これはアウトだ、みたいな、そういう人なんですよね。
だから物事を 戦略的に考えてるかと言うと、別にそういうわけでもないし。
未来思考で考えているかと言えば、そういうわけでもないし。
だから最低限の知識はあろうけれども、前向きに説得してもらえる とは思わないですよね。
そういう意味では やっぱり本当に利益の分配の話なのか、感情の話なのか、というのはケースバイケースで、そういうところまで踏み込んでいくのは、むしろメンターとか 先輩経営者とかの方が、良い着地をしそうかなって いう気がしますけれどね。
もちろん会計士さんによるんですが。
だいたい大丈夫ですか?

アカネ

はい。

レオ

大丈夫です。

上田

こういうトラブルがあった時に、僕らの周りだったら、僕らにも全然相談してもらったらな、と思いますし、僕らも色々相談できるかなっていう、相談できるような人を 紹介する事も可能かなと思います。
会計士さんとかは別に、報酬もらってるやるわけではないのですが、弁護士さんとかはやっぱり、両方から報酬もらって 間に立つっていうのは、ちょっと法律的に厳しいので、報酬もらって間に立つ時点で ちょっとややこしいですし、やっぱり片方の代理人にならないといけないので 弁護士さんは。
そういう意味では、やっぱりお金を払って 間に入ってもらうって言うか、しょうがないなあ、君たち喧嘩しちゃってさ みたいな、そういう感じの人の方がやはり安心ですよね。
結構これはクリティカルな問題なので、結構、経営上の悩みでなくて、こういうところの悩みの方が、頭が半分占めています みたいな経営者さんも結構いたりしてですね、早急に解決した方がいいと思うので。
是非、頑張って。
元々トラブらないように色々想定した方が良いし、トラブってもさくっと終われるように、頑張られたらいいなのではないかな と言う風に思いますね。
はい、では どうもありがとうございました。

レオ

ありがとうございました。

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